道中出てくる魔物……ハミングイーグルとキラーダンボルって魔物は紡と硝子、闇影のおかげで無難に倒せた。

そうして進んでいくと……今度は洞窟らしき所に出る。

あ、NPCが何名かいる。しかもツルハシとか持ってるNPCだ。

前に覚えがあるぞ……この配置。

「採掘場だね」

「ここの前の範囲にもなかったか?」

「あったけど、別の採掘場って事なんじゃない?」

「ロミナ殿が喜ぶでござるな」

「後で報告するのが良いだろうな」

「そういえば町のクエストに採掘場に関する話が合ったような気がするよ。確かここの採掘場って魔物がいる区画があるんだって」

「倒してくださいって奴か?」

よくあるクエストだな。

採掘場に出現する魔物を倒すことで採掘場が使えるようになるとかそういった類の代物。

「そうなんだけど、それ以外に機械系のレシピをドロップ的な話が混じってた」

「ん」

しぇりるが挙手する。

ああ……マーシーナリー、機械系の技能を習得してるもんな。

気になるか……。

「レシピのドロップもあるのか」

「みたいだね。しぇりるちゃんの為にもここは潜ると良いかもね。ドロップとか狙ってみると良いかも」

「何が手に入るか楽しみでござるな」

「先ほどのダンジョンよりこっちを優先した方が今後の事を考えると良さそうです」

「まあね。ほかにもこの近隣の魔物やボスのドロップとか気になるし、やれることはたくさんあるから楽しみだね」

まだ見ぬ強敵とドロップに期待してマップを埋めて行く俺達は採掘場を通り抜けて周囲の探索を続けた。

わかった事は湿原、神社、採掘場、次の関所が目立つ場所でそれ以外は魔物の居るフィールドって感じの様だ。

ボスなども探せばいるとは思うけれど今回は軽く回った感じだな。

倒した雑魚魔物も一応解体したぞ。

手に入るエネルギーからの逆算でカルミラ島のインスタンスダンジョンの最下層の魔物とかよりも遥かに多く入る。

格上の魔物なんだろうな……。

なんて感じでフィールドをぶらぶらしていたら日が傾いてきた。

「周辺の探索はこんな感じかな? 大体地形は把握したね」

「そうだな」

騎乗ペットのおかげもあってそこそこ広い範囲なのに回り切れた。

「とりあえずクエスト達成の報告をしに街に戻りましょう」

「ご飯にしようよー」

「はいはい。今日は釣ったアメマスを料理しないとな」

「楽しみ楽しみーお兄ちゃん。何を作る予定?」

「作れそうなのだとムニエルだな。他にも作れなくはないが制作時間が掛かる」

設定しておけば作れなくはないがいきなり完成品が出来上がる代物ではないっぽい。

漬物とかの類は少し作成に時間が掛かる。

アメマスの一夜漬けを作るにしても完成するのは明日になる。

「ムニエルかー楽しみだなー」

「あとはなめろうだな」

川魚の場合、刺身よりも難易度の低い料理だ。味噌とショウガや玉ねぎとか香りの強い食材を組み合わせて作る。

「なめろー! 御飯が進むね! ただ魚ばっかりだね!」

「今夜はこの辺りだな。魚料理の他に……から揚げも作ってやる」

「わーい!」

食いしん坊な妹がテンション高めに声を上げる。

「贅沢ばかりしているでござるが、今夜の料理も楽しみでござる」

「そう」

「ふふ……私たちが釣った魚ですから皆さん楽しみにしていてくださいね」

今日は色々と釣ったからな。

料理技能を上げているおかげで色々と作れる料理は多い。

刺身ばかりが魚料理じゃないぞ。

煮付けだってなんだってできるんだからな。

そうして中継街に戻った俺達は宿に泊まり、料理場をレンタルして早速料理を行う。

まず言うまでもなくアメマスのムニエルだな。

解体と同じく料理系のミニゲームをこなすことで料理は完成する。技能に収められたレシピ以外にも新しく発見したり自力で発見できる。

今回はアメマスを調理する際に出た技能でムニエルの作成を優先して行った。

とは言っても調理は簡単だ。

まずアメマスを解体してアメマスの切り身にする。料理よりも解体の方が楽にできるな。

そこから小麦粉と塩コショウを材料に使ってバターを追加してフライパンで焼く。

適度なタイミングでひっくり返しながら良い感じに火が入ったのを焼き目で確認。

こんがりきつね色になるまで焼いて取り出せば完成。

これを人数分作成して、なめろうも今日釣ったクエストの余りの魚で作る。

味噌とショウガと玉ねぎを持ってないと作れないけどその辺り、俺に抜かりはない。

アルトに頼んで材料の補充は常にしているぞ。

もはや遭難したって料理の調味料は尽きさせない。

ほかにペックルたちが釣ったドジョウで鍋も作ろう。

泥抜きに始まり酒漬けにして塩もみ……結構作業工程が多い。

これだけで結構料理系の技能上昇条件を満たせる。

料理系の専門は大変だ……俺も技能的に結構ギリギリだなぁ。あまり手を出し過ぎるのも器用貧乏になるしほどほどにすべきなんだろうか……。

あとは……。

「よーしできたぞー!」

「もうできたのー?」

そんなこんなで出来上がった料理を皆に差し出す。

ああ、当然ながら米も完備だぞ。

「鍋もあるんですね」

「ペックルが釣り上げていたドジョウを使ったドジョウ鍋だ」

「アメマスのムニエルにーなめろうもある! あ、お兄ちゃんの言った通り、からあげもあるね! からあげ先に頂きー」

「あ、紡殿! そのから揚げは!」

っと闇影や硝子が注意するよりも早く紡はから揚げをつまみ食いする。

「ん? どうしたの? 結構おいしいよ?」

「そ、そうでござるか……違和感はないでござる?」

「う、うん……そうだけどー……」

っと、紡は自身がつまみ食いをしたから揚げがなんであるのかと今更になって確認する。

「ちょっとお兄ちゃん!」

「つまみ食いしたお前が悪い」

「確かに紡さんの行儀が悪かったのは事実ですね……ただ絆さんも幾らから揚げと言っても……」

「鶏肉に似てるって聞いたし、解体した素材で料理出来たから作っただけだよ」

今回作ったから揚げはしっかりとシステム欄で確認すると名前がわかる。

その名もジャイアントパープルトードのから揚げだ。

見た目の細工は出来て、肉部分だけでから揚げにした。骨は外してある。

カエルのから揚げ

「絆さんは釣った魚で作っていましたからね……」

「見ればわかるのに迷わず手を伸ばしたのが悪い」

「全然気づかなかったよ!」

「……」

しぇりるが恐る恐る手を伸ばしてから揚げを頬張る。

それから黙々と咀嚼していた。

「……気にしなければ食べれる」

「好き好んで食べようとは思わないでござるが……」

「水棲系にダメージアップが付く。戦闘前に食べるのも良い」

「こういうゲテモノ枠って優秀な効果が付いてるのっていやらしいよな」

「作ったのは絆殿でござるよ」

ちなみにアメマスのソテーは食べるとHPやエネルギー上限が一時的に増える効果がある。

スピリットの場合、マナの生成にボーナスが掛かるぞ。

粗食も良いが料理はしっかり食べた方が最終的には良さそうだ。

合計なのだが一定量食べると永続的に攻撃力がプラス1とか細かい実績みたいなのもある。

料理も奥が深い。もっと専門的な料理人に作ってもらうのも良いかもしれない。

俺が料理をしない場合のカルミラ島とかだと料理店に金を払ったり食材を持ち込んで作って貰うんだけどさ。

「別に食べたらお腹を壊すわけではないですし、紡さんが証明したので食べましょうよ」

「むしろみんな食べなきゃ嫌だよ!」

「絆殿はから揚げを多めに食べるでござるよ」

「勝手に食ったくせに被害者面するなよ……まったく」

「それじゃあ、いただきましょう」

「いただきまーす」

って感じで俺達は料理を囲ってみんなで食べ始めた。

メインのアメマスのソテーを箸で裂いて一口大にして口に入れる。

ふむ……なるほど、闇影が言っていた通り、焼いた時の感覚もそうだけど鮭と似てる。

ちょっと水っぽい感じがするが……ソテーにしているおかげかそこまで気にならないな。

「この味でござるな」

「鮭は食べたことがありますが、アメマスとはこのような味なんですね」

「……そう。サーモン……薄い。塩……」

しぇりる、塩を振っても塩気は増すがすぐに味は濃くはならんぞ。

「ウナギやカニもよかったけど、これはこれで料理って感じで美味しいね。お兄ちゃん!」

「ふむ……もう少し品質を上げるにはどういった配分と焼き加減で行けばいいか……」

と食べながら分析を行う。

「絆殿はやはり凝り性なのでござるなー」

「そうだね。お兄ちゃん。釣りより料理を専門にしたら?」

「それは出来ない話だな」

料理はあくまで釣った魚の処理と腹を満たす手段であって、このゲームで俺は釣りをメインにすると決めているんだ。

あまりキョロキョロとしているとどっちつかずになりかねないしな。

「昼間の釣りを知ると絆さんの気持ちもある程度わかりますよ。しぇりるさんもわかりますよね」

「ん」

コクリとしぇりるは頷いた。

どうやら昨日の鬱憤は晴らせたっぽいのかな?

で、次はから揚げの試食っと。

カエルのから揚げを口に放り込む。もちろん食事効果は水棲系ダメージアップだ。

湿原の魔物との戦闘をする場合はお弁当にこれを作るのは良いかもしれない。

口に入れて感じる感触は……から揚げ独特の風味だな。それから噛み締めた時の肉の感触……。

鶏肉と似てると言うが確かに殆ど同じ……いや、弾力が多いか?

まあ魔物な訳だし、活発に動いて歯ごたえの良い肉となっているのかもしれない。

結構から揚げとしての味は良いんじゃないだろうか?

ゲテモノと侮るなかれって味だな。

「味は悪くないな」

「そうなんだけどさー気持ち的な問題って言うかさー」

「あ、確かに美味しいですね。魔物の肉も料理に使えるのですね」

硝子も合わせて食べて評価する。

「今度魔物の肉とかで料理類を揃えてみるか?」

「せめて普通に釣った魚で料理してほしいでござるよ」

「そうだねー最悪お兄ちゃん。釣り場がないからって適当な所でルアーを置いてネズミ釣りとかして私達に出しそうだし」

「お前は一体俺を何だと思ってんだ」

ネズミ肉をみんなに食わせるような思考をしてると言いたいのか?

人を異常者みたいな扱いして。

「あり得ない話ではないでござるよ」

「……」

闇影としぇりるの反応が冷たい。

俺は異常者じゃないぞ!

「まあまあ、絆さんも雑草でスープを作ったりしないのですから贅沢は言ってはいけないですよ」

「でも硝子さん、私達一応領地持ちなのに魔物の肉を食べてるんだよ? ちょっとおかしいと思わないの?」

「ゲームとはいえ、魔物さんの命を無駄にしないようにする精神は大切だと思いますよ。過去の殿様も猟をして得られた獲物を領民に配ったなんて逸話もありますし」

「硝子さんもなんかずれてる」

「ジビエ料理という発想があるでござるから……あながち間違いではないでござる。もしかしたら飛び切り美味しい魔物肉があっても不思議ではないでござるよ」

「そもそも河童肉で鍋を食った俺達が今更カエルのから揚げに文句を言ってどうするんだ」

「すっぽん鍋って感覚で食べてたから気にならなかったのにー」

紡もカエル肉で妙に反応するな。

「はあ……もういいよ。気にせず食べることにするー」

そういって紡はパクパクと出された料理を食べ始めた。

「好き嫌いしないのは良いですね」

紡の様子を微笑ましいと言った感じで硝子が見た後、なぜか俺の方を見る。

「ただ……ネズミ肉での料理はやめてくださいね」

「わかってるよ。そもそも食えない料理になりそうでしょ」

こう……ありそうじゃないか。食べると状態異常を引き起こす料理とか。

フグとかまだ釣った事ないけど上手く捌けないと毒で死ぬ料理になりそうじゃないか。

というかフグとか絶対あるだろ。

まだ釣ってないのは俺の遭遇率が低いからなのかわからないけど。

「絆さんには戦い以外で厄介になりっぱなしで申し訳ないです」

「気にしなくて良いよ。俺もみんなと遊べて楽しいし特に何か無かったらあんまり戦わずに行ける範囲でちょこちょこ釣りしてただけだったろうから」

ゲームを始めて最初は第一都市に随分と長い事居たし、そこで儲けてしぇりるから小舟を買って海での釣り……新しい釣り場を求めて第二都市の方へ行く途中で硝子と出会って今までの出来事が続いている。

仮にあそこで硝子と会わずに第二都市に行ったら……きっと第二都市でずっと釣りをしながら適度に釣り場を探していて今みたいな生活はしてないのは間違いない。

「絆さんが色々と気を使って下さるからこうして食事と冒険を楽しめるんですよ」

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