そうですね。でも、あの方々には氏族を率いる役割がありますから。それとも、Ol様は私ではお嫌でしたか?
そういう意味ではない
くすりとからかうように微笑むShalに、Olは咳払いをして答える。
Shal様、少々よろしいですか?容体を見てもらいたい患者が来てまして
あ、はあい。ではOl様、またゆっくりお話しさせてくださいね
ナギアに呼ばれ、Shalは席を立つ。夜の方もまた可愛がってくださいね?と、Olの耳元でこそりと囁き、彼女はパタパタと出て行った。
彼女がShalだというのは、おそらく本当の事だ。マリナに導かれこの世界を訪れ、どれだけの間かわからないが長い時をこちらで過ごしたというのも嘘ではないだろう。話も筋が通っていて破綻はない。
だが一つだけ、彼女は明確に嘘をついた。
────Shalはおそらく、元の世界に戻る方法を知っている。