フローロ。悪いが伽はまた後だ。これをナギアに渡してきてくれ

フローロは再び人が変わったかのように快活に答えると、布袋を抱えて部屋を出ていく。

アンタまさか魔族を抱く気か?女が欲しいなら融通してやってもいいんだぜ

部屋に残されたサルナークは、不意にOlにそんな事を尋ねた。

ふむ魔族嫌いだから言っているというわけではなさそうだな。人間と魔族が性交渉するのは一般的ではないのか?

聞き返しながら、性交そのものは普通に存在する事にOlは少し安堵した。フローロの思い込みではなく、この世界の生き物が接吻によって繁殖する可能性もゼロではないと考えていたからだ。

あったり前だろ。あのお嬢はまあ、だいぶ人間に近い見た目だからそこまで抵抗はないかも知れんがそれでも人間じゃねえんだぞ?ましてや蛇だの猫だの鳥だの相手に欲情できるかよ

ふむそんなものか

嫌悪感を滲ませ眉をしかめるサルナーク。彼からすれば、獣を相手にするのと似たようなものなのだろう。あれほど麗しい見目を持つフローロが、奴隷の立場でありながら穢れを知らぬ身であったこともそれが理由なのかも知れない。

そんなものかってなぁじゃあお前、あのナギアに突っ込めるってのかよ?化け物の癖に色目使ってきやがって気色悪ぃと思ったろ?

いや、別に抱けるが

ラミアは人と蛇の身体の境目、人間ならば股間の部分に膣口があったが、尾族はどうなのだろうか。などと考えつつも、Olはあっさりとそう答えた。

じょ、冗談だろ!?

確かに性格には少々難があるがな。見目は十分良かろう

Olにとっては見た目よりもむしろ性格の方が難点であった。何でもするという契約を結んだのだから、その気になれば伽を命じることも出来る。Olがそうしないのは、隙あらば寝首をかこうとする魂胆が丸見えの性根が大きかった。

腰から上だけならな!?だけどあの下半身を見ただろ!

何を言っている?

呆れすら滲ませた声色で、Olは言った。

下半身も美しいだろう、あれは

人からは分かりづらいが、蛇の身体とて美醜はある。あらゆる魔に通じ、魔王と呼ばれるOlにとってはもはや人の肉体を見分けるのと変わりない。

太すぎず、されども細すぎもせず、すらりと伸びた尾にキラキラと輝く鱗。上半身同様、美女いや、美蛇と呼んで差し支えのない身体であった。

貴様、本気いや、正気か?

まるきり狂人を見る表情で、サルナークはOlを凝視する。

どうやら人間が魔族を性的な対象に見るというのは随分おかしなことらしいが、それならそれで好都合だ、とOlは思う。別に処女に拘るわけでもないが、他の男の手がついてないならそれに越したことはない。

さてな。正気ではないかも知れぬが、それがどうかしたか?

参った。降参だ。アンタにゃ勝てねえよ、大将

真顔で返すOlに、サルナークは両手を上げて肩をすくめる。

そしてその背後、通路の物陰で、ナギアは危うく布袋を取り落しそうになっていた。

(ほ、ほ、ほ本気ですの────!?)

その白い肌が、頬どころか耳の先まで真っ赤に染まっていく。

(え!?じょ、冗談ですわよね!?わたくしのこの下半身が、美しいだなんて)

実のところ、美醜の感覚は人間も魔族もそう差はない。見慣れており、何より自分自身の身体であるということで蛇の尾に対する嫌悪感こそないものの、人から疎まれ嫌われる事は仕方のないものと思う程度には、ナギアも己の身体を疎んじていた。

腰から上の美しさに関しては自信があるものの、この蛇の下半身のせいで誘惑が上手くいった試しもない。

(そんなわたくしをOl様は、抱きたいだなんて──!)

抱きたいとは言っていないが、ナギアの中では既にそういう事になっていた。

(し、しかもわたくしの魅力にメロメロで正気ではないなんて──!)

そういう意味ではまったくなかったが、ナギアの中では既にそういう事になっていた。

どうしたんですか、ナギア?

頬を押さえ硬直するナギアに、フローロは不思議そうに尋ねる。

その声に、ナギアはハッと我に返った。

一瞬のぼせ上がってしまったが、そんな都合のいい事が起こるはずがない。誰が好きこのんで蛇女を抱きたいと思うものか。

そもそも人間とは自分と異なるものを嫌うものだ。魔族と性交したいと思うわけがない。

フローロ様。Ol様とそのこ、子作りをしたというのは、冗談ですわよね?

?いえ?たくさんしましたよ

曇りなき瞳で答えるフローロ。

(完全にわたくしも狙われてる────っ!)

その言葉に、再びナギアの表情は真っ赤に染まるのだった。

その耳元で、突然低い声。

そこで何をしている

オ、オオオオ、Ol様っ!?

まるでナギアを追い詰めるように壁に手を付き、Olの瞳がじっと彼女を見つめていた。

(そ、そんな熱い視線でわたくしを!)

(こそこそと何を画策しているやら)

それは実際には殆ど睨みつけるに近いものであったが、ナギアにとっては熱意を持った視線に思えていた。

準備はできたのか?

ナギアから布袋を受け取り、その首尾を確かめOlは満足げに頷く。

あ、あのOl様

なんだ

そんな彼を見上げ、ナギアは問うた。

先程、サルナーク様との会話が聞こえてしまったのですがわたくしをお抱きになりたいとか?

(わたくし何を言ってますの──!?)

蛇の体に嫌悪を持ちつつも、それでも豊かな双丘に目を向ける男の視線というのは滑稽でおかしいものだ。ナギアはどうせ自分など誰も相手になどしないということをわかった上で、色香を振りまく癖がすっかり身についてしまっていた。

だが思い返してみれば、Olの視線は殆どナギアの胸元には向かっていなかった。

今はまだそのつもりはない

フローロと違って、ナギアは魔力を殆ど持っていない。故に彼女を抱くとなればそれは快楽のためだけだ。彼女に魅力を感じているというのは嘘ではないが、流石のOlも元の世界に何人もの妻を残してきたこの状況で享楽に耽る気にはなれなかった。それが毒杯であるならなおさらだ。

(た)

しかしそれはナギアにとっては、

(大切にされてる──!)

その様に映った。今はまだ、ということはその気がないというわけではない。けれどすぐには手を出さない。それはナギアの事を慮り、配慮してくれているとしか思えなかった。

ではその日を楽しみにお待ちしておりますわね

ぎゅっと胸を押し付けるようにOlを上目遣いで見つめながら、にこやかに微笑むナギア。

(自ら身体を差し出そうとするか)

Olほどの魔術師であれば、相手が処女であるかどうかは身体に触れればわかる。服越しとはいえ、たっぷりと開かれた胸元を押し付けられればナギアが未経験であることは明らかであった。

(やはり何か企んでいると見てよかろうな)

そんな相手が積極的に身体を許そうというのだ。Olでなくとも何かあると考えざるを得ない。自分のダンジョンでもなく、魔力も乏しいこの現状で誘いに乗るのは愚策だろう。

(早くその日が来ないかしら♡)

(そう簡単にこの俺を出し抜けると思うなよ)

そうして、二人は決定的にすれ違ったまま、表面上は和やかに笑みを交わし合うのであった。

第4話次なる刺客を迎え撃ちましょう-5

んちゅ、ふん、は。ぁちゅ、ふぁ

Olの脚の間に跪きながら、フローロはうっとりと反り立つ剛直に舌を這わせる。

んっ♡ふふ、ぴくんってなりました。気持ちいいですか、Ol?

Olが声を抑えるようにそう答えると、フローロは嬉しそうに笑んで、肉茎に頬を擦り寄せるような仕草で根本から先端を舐め上げた。

正直に言えば、悪くないどころの話ではなかった。つい先日まで処女であった、今日初めて口淫を覚えたばかりの少女に、Olは相当追い詰められている。

辿々しかったのは始めてすぐのほんの僅かな間だけで、Olが二、三アドバイスしただけで彼女はまたたく間に奉仕の技術を上達させた。今ナギアが彼女の胸に腕を突っ込めば、フェラチオLV3辺りが取れるのではないか。思わずそんな馬鹿なことを考えてしまう程であった。

んふ♡Ol、触って下さい♡

Olがちらりと視線を向けたのを目ざとく察したのか、フローロは彼の手をぐいと引っ張ると己の胸に押し当てる。

ずっしりとした重量感と、それに不釣り合いなほどの柔らかさがOlの手のひらを襲った。これほど柔らかいものが、なぜこの重さで形を保っていられるのか不思議なほどだ。

手のひらの中でほんの僅かに力を込めるだけでふにふにと形を変える柔肉の、その先端だけが硬く張り詰めて存在を訴えるかのようにぐりぐりと押し付けられる。

あっ♡あぁんっ♡

ついと指先で摘めば、打てば響く鐘のようにフローロは嬌声を上げた。

もぉ♡お返しですっ♡

そう言って、フローロは教えてもいないというのにOlの男根をぱっくりと口の中に咥え込んだ。

うっく!

そのあまりの快楽に、Olは思わず呻き声を上げる。太く大きい怒張を口の中にすっぽりと収めながらも、輪にした指先で根本を扱きたてる。そうして先端に追いやるようにした快楽を、舌で転がし、唇で締め付け、ちゅぷちゅぷと音を立てながら吸い上げる。

んっ♡んっ♡んっ♡んぷっ、ちゅぷっ♡

それは百戦錬磨の魔王をして、魂が抜けそうなほどの快楽だった。腰にビリビリと痺れるような快楽がわだかまり、放出されるのを必死に堪える。

じゅぷっ♡ちゅっ、ちゅぅっ♡ちゅっじゅぷっじゅるるっ♡

しかしフローロはそれを察したかのように手と唇の動きを早め、強く先端を吸い上げた。

ぐ、う!出す、ぞ!

堪えきれず、Olはぎゅっとフローロの右胸と彼女の頭を鷲掴みにする。

んっんっんっんっ♡んーっ♡

だが彼女は嫌がるどころか目だけで微笑んで、口淫奉仕にラストスパートをかけた。

その喉奥めがけ、Olは快楽を解き放つ。それと同時に、ほとんど無意識にOlは彼女の頭を押さえて離れるのを防いだ。初体験を済ませたばかりの少女相手に、普段ならば絶対にしない動作だ。

しかしフローロは逃げる素振りも見せず、ぷっくりと頬を膨らませて口内に放たれた夥しい量の精液を受け止めた。

ん♡あは♡

それをそのままこくんと飲み下し、口の端から漏れ出た白濁も指で拭って丁寧に舐め取ると、更に精を求めるかのように肉槍の先端に口をつけてちゅうちゅうと残滓を吸い取る。

おいしいです♡

そしてそのまま、再びOlの男根を舐めしゃぶり始めた。

しゃがんだフローロの股の間は、愛液がとろりと滴り落ちて床に小さな湖を作る程に濡れている。口での奉仕だけでこれ以上ないほど発情しているのだ。にも関わらず、彼女は挿入をねだることもなく、心底嬉しそうにOlの肉槍をねぶっている。

まるで男の性器が何よりも好きだと言わんばかり。淫魔もかくやという淫らさであった。

フローロ

Olの方が耐えきれず、挿れてやるから尻を向けろと言いかけた、その時の事。部屋の片隅に設えられた木の板がカラコロと音を立てた。

Ol、これは

ああ侵入者だな

間の悪いことだ、と歯噛みするが仕方がない。

いました。下層に入ってきています!

未だに怒張しているOlのそこから手を離し、左目だけを見開いてフローロが言った。あいも変わらぬ凄まじい切り替えの早さだ。Olとて、気を静めて反り立ったそれをしまい込むのにはもう数秒の時を要した。

通路を進んであっ、かかりました、Olの作った罠に引っかかりました!

このダンジョンに足りないもの。いくらでも挙げられるが、Olが最初に足りないと感じたのは、罠の存在であった。

罠のないダンジョンなど、ただの地下街でしかない。地下迷宮(ダンジョン)の名が示す通り、迷わせ侵入を拒むことこそがダンジョンの本質だ。だがサルナークですら、己の住処に対する防衛機構を用意していなかった。物を作るスキルが希少だという事情もあるのだろう。

敵は何人いる?どんな連中で、どの罠にかかった

本来であれば魔術を用いて監視するところだが、今の乏しい魔力は出来る限り節約したい。故に、Olはフローロの支配者の瞳を利用していた。

サルナークに従っていた奴隷達の大半は、結局フローロに従う事に決めたらしい。何よりサルナーク自身がOlに従っているというのも大きいのだろう。実際は異なるが、フローロ→Ol→サルナークという支配構造である。

相手の狙いが何なのかはわからないが、いちいち無関係な最下層の住民と関わるとも考えづらい。そのためOlは、奴隷達をフローロの目として最下層の様々な場所に配置していた。

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