王軍の兵は残らず消えた。まあ、まだ生きてはいるがその命が我が手の中にあるのは理解している事と思う。我に従い、我を王として頂くか。それとも、このまま地図からこの国を消し、醜いスライムとなって永遠に蠢くか。疾く決めよ、我はさほど気が長くない
Olは立て板に水とばかりに嘘を並べ立てた。スライムは人を食わないし、石壁の類も吸収できない。そもそも、この地方は降水量がさほど多い方ではないとは言え、国を丸ごと平らげる前に間違いなく雨が降る。70年かけてダンジョンを掘り当てた男が気が長くないとは、面白いジョークだ、とリルは内心で笑いを堪えた。
ふざけるな、この魔王め!
隠れていた兵が剣を抜き、Olの心臓を貫く。
Olは身じろぎもせずそれを受けると、ひょいと手を上げてローガンに命じた。瞬く間に兵の身体が燃え上がり、剣をずるりと抜くと血の跡さえ残らない。
返答は如何に?
まるで何もなかったかのように尋ねるOlに、大臣達は戦慄を隠すことも出来なかった。国中から王都に援軍は集まってきてはいたものの、巨大と言うのも馬鹿らしいほどの大きさのスライムが城門を閉ざし、兵は攻めあぐねていた。
ちょうど、自分達の城に篭城された形になっている。そんな状況で攻城級の魔術を使うことも出来ず、かといって城内に入ることも出来ず。そして何より、彼らの頂く王の姿は、今Olの尻の下にあった。呪いをかけられ、椅子にされているのだ。
その上、Olはその身が不死身である事をたっぷりと大臣達に見せ付けた。暗殺も出来ないのではどうしようもない。
本当に我々の地位は保障して頂けるのか
大臣の一人が問い、Olは頷く。
ああ。この王に代わり、我に仕えるというのならば貴様等の地位は保障しよう。仕える者が代わる、ただそれだけだ。貴様らは今まで通り、権力を手にし、存分に私腹を肥やせばよい。しっかりこの国を存続させるなら、むしろ今までの王よりも目を零そうではないか
Olの言葉に、数人があからさまに胸を撫で下ろした。
畏まりました。我ら一同、Ol様にお仕えします
大臣達が揃って膝を折り、頭を下げた。目の前にいるのはどいつもこいつも保身と利己だけを考えている腐った人間ばかりだ。そうでないものは皆、灰になっている。
しかし、そんな人間でも国を動かすのには必要だった。スピナの魔喰いスライムは雨が降れば消滅する。ユニスが開けた空間の門も、一日と持たず消え去るだろう。そうなればOlには当分、王軍を倒す術はなくなる。
予定よりはかなり早くなってしまったが、この好機にOlは一気に国の首をつかんだ。軍がどれだけ強大であろうと、動かすものがいなくてはどうしようもない。Olが王に即位することで内乱が多数勃発するだろうが、そう言った時の為にも大臣達は必要だった。
それから三日後。フィグリア国王、カルス・ルディアス・フォンシシリアス・フィグリア8世の処刑が行われ、次いでOlの即位声明が公布された。
当然、王が殺され魔に支配されたことを嘆き悲しむ国民も多かった。しかし、既にOlに占拠されている村や街の評判が良いこともあり、さほど大きな内乱は起きず、王軍と魔物の部隊によってすぐに鎮圧された。
Olは国名をフィグリアから変えることはなかったが、周辺国からは魔の国と呼ばれ、これ以後Olは正式に魔王を名乗ることとなる。
閑話王に連なるものを陵辱しましょう-1
この、けだものめッ!
部屋に入るなり、そんな声と共に王妃は短剣を手に突きかかった。
胸となく腹となく滅多刺しにし、ぜえはあと肩で息をしているところにOlは声をかける。
気は済んだか?
その姿には傷はおろか、血の跡すら残っていない。
この、化け物め
王妃は無駄を悟ったのか、からんと短剣を落としてうなだれた。彼女にとっては残念なことだが、今のはOlお得意の不死性を見せたわけではなく、魔術の初歩の初歩。魔術を齧りでもしていれば引っ掛からないような、簡単な幻術だった。
彼女の後ろには二人、姫が並んで同じようにOlに憎しみの視線をぶつけていた。元王妃オリヴィアは現在32歳。娘のパトリシアとプリシラはそれぞれ16と12だ。いずれも劣らぬ美女、美少女達だった。
三人ともそっくりな金髪碧眼で、まるで一人の女のそれぞれの年代を見ているかのようだった。まだあどけない顔のプリシラは、堅く閉じた蕾の様。手足は細く、胸の膨らみも乏しい。その代わりに、全てを魅了するような幼子独特の愛くるしさがあった。
それに対してパトリシアは、まさに今開いたばかりの可憐な花。身体は丸みを帯び、胸や腰のふくらみは控えめに、しかしはっきりと服を押し上げ、その魅力を声高に主張している。背後にプリシラを庇いながら、彼女は恐怖に顔を引きつらせながらも、その整った眉を吊り上げて気丈にOlを睨みつけていた。
プリシラが蕾、パトリシアが花とするならば、オリヴィアは熟れた大輪の花束だ。その豊満な体付きは服をしたからぐっと突き上げ、成熟した雌の色香をこれでもかと言うほど辺りにちりばめている。それでいて、その身体は子を二人も産んだと言うのにどこもたるむことなく、絶妙なプロポーションを備えていた。
まず、言っておかねばならぬことがある
三人の美女は、目の前に広がった光景に思わず息を呑んだ。
すまなかった。必要なことであったとは言え、お前達の夫、父親を殺した事、この通り謝罪する
魔王が、深々と頭を下げ謝ったのだ。
謝るくらいなら、お父様を返して!
それは出来ぬ。必要なことであったからだ
悲痛なパトリシアの叫びに、Olは毅然と答えた。
この国は腐っていた。いや、今なお腐り果てている。しかし、まだ死んではいない。国を生かすため、王を殺す必要があった
しかし、とOlは続ける。
王は王である以前に、お前達の夫であり、父親である。それ故に、謝罪に来た。殺す必要があったのは王であって、お前達の父親ではない
その言葉に、幼いプリシラがわっと泣き出した。
つまりカルスは王として不適任であったと?
適任だと思っていたのか?
逆に問い返され、オリヴィアは押し黙った。魔王が、この国を良くしようなどと考えていないことは明白だ。しかし、亡き夫が名君であったかと言えば、そうでもない事を彼女は誰よりも知っていた。
逆に問おう。カルスは良き夫であったのか?
勿論です
じっと威圧的な視線を送るOlをにらみ返し、オリヴィアは気丈に答えた。
Olは愉快げに声をあげると、無遠慮にオリヴィアの胸をつかんだ。
それを払い除けようとし、オリヴィアは自分が身体を動かす事も、声を出す事も出来なくなっている事にようやく気がついた。言うまでもなく、視線を介したOlの魔術だ。
しかし、そんなことは彼女の背を後ろから見る娘達には伝わらなかった。
お母様?
されるがままに胸を揉まれる母親に、パトリシアが不安げに声をあげた。
口では嘘をつくことが出来ても、身体はそうではないようだな
下品にならない程度に、しかし艶やかに胸元をさらすオリヴィアのドレスに指をかけ、Olは一気に引き下げた。
ぶるん、と音のしそうな勢いで、豊かに熟れた二つの果実が揺れ、まろびでる。リルのより大きいかも知れんな、とOlは感心した。オリヴィアの双丘はドンと張り出した見事な釣鐘型で、その年齢と大きさにも関わらず殆ど垂れていない。
Olは両手でそれを掴むと、ぐにぐにと思うままに揉みしだきながら言った。
これほどの見事な身体を持ちながら、カルスには殆ど相手されていなかったのだろう?最後に抱いてもらったのは何年前だ?
声を出せない状態のオリヴィアではあるが、Olの言葉に言葉を失った。確かに、カルスが彼女を床で愛したのはもう随分前、彼女がまだ20だった頃の話だ。女盛りを迎え、貞淑な彼女は娘達の前で他の男を咥え込む事も出来ず、熟れた身体をひたすらに持て余していた。
その間、本人は後宮で何人もの美女とお楽しみだ。こんなにも美しい妻を放っておいてそれで、よき夫であったといえるのか?
しかしそれは、仕方がないことであるとも言える。王であったカルスにとって最も大事なことは、世継ぎを作ることだ。二回連続で娘を産んだオリヴィアは女腹と断ぜられ、プリシラを産んでからは閨に呼ばれる事さえなくなった。
なるほど王とはそういったものかも知れぬ。王として相応しかったかどうかは、民草や後の世の歴史家にでも判断を任せればよい。だが、夫として、父としてはどうだ? カルスはお前達を慮ってくれたか?愛し、省みてはくれたか?
図星を指され、パトリシアは俯く。世継ぎの男児を熱望し、そしてついには叶わなかった父は、娘達を省みることは殆どなかった。大国グランディエラや宗教国家ラファニスに囲まれた小国であるフィグリアにとって、世継ぎはそれほど大事な物であったのだ。
しかし、それと父としての愛は別物なのではないだろうか。王と父を分けて話すOlの前に、パトリシアは初めてそう思った。
どうだ、オリヴィア?久々に男に弄ばれ、求められる感覚は
Olの巧みな指使いに、オリヴィアの頬は上気し、身体の芯は男を求めて疼いていた。
はっきり言ってやろうか。お前達の王、カルスは、王としても、夫としても、父としても
嫌ぁぁぁっ!!
パトリシアが床の短剣を取り、Olの腕に振り下ろした。細腕で振った剣は骨を断つ事が出来ずOlの腕に食い込んで止まるが、今度は幻術などではなくしっかりとOlの身体に傷をつける。
Olは内心その気の強さに感心したが、そんな事を億尾にも出さず剣を掴んでパトリシアから奪った。すぐに彼の腕の傷が癒えると共に、視線が外れてオリヴィアの身体が自由になる。
しかし、自由を取り戻した彼女が出来たのは、Olの怒りに触れた(ように見える)パトリシアを抱きしめ、庇うことだけだった。
許して許してください
目で睨まれただけで動くことも喋ることも出来なくなるという体験は、オリヴィアの心にしっかりと恐怖を植えつけていた。彼女は震えながらも、しっかりとパトリシアを抱きしめ許しを乞うた。
いいだろう。娘達二人は態度によっては見逃してやっても良い。ただし、それ相応の誠意を見せてもらおうか
我ながら、陳腐な台詞だとため息をつきつつ、Olがそういうと親子はびくりと身体を震わせた。その言葉の意味を理解したのだ。三人の中でプリシラだけが意図をつかめず、涙を浮かべながらもきょとんとしていた。
わかりました、Ol様では、私の寝室へ
その必要はない
Olはオリヴィアの腕をぐいと掴み、部屋の奥のベッドへと彼女の身体を引っ張り、押し倒した。
お前達はそこで見ていろ。動くことも喋ることも禁ずる
Olは後ろの娘達を振り返り、言葉に呪力を込めてそう命じた。王宮の中大切に育てられ、魔術など使うどころかかけられることさえなかった二人の姫君は、自らの母に視線を投げたままその一言で石の様に動けなくなった。
いやいやぁ!
さて、それは本心か?
娘の前で犯されると言う恐怖に顔を引きつらせ、暴れるオリヴィアの身体を押さえ込んでOlは彼女のスカートを捲り上げた。
お前、これは
下着に隠された秘所に指を這わせ、Olは思わず素で呆れた声をあげた。先ほどの愛撫で多少なりと湿り気を帯びていればそれをあげつらって責めようと思っていた。しかし、そんなOlの予想を裏切り、そこは既にしとどに濡れそぼり、ぐっしょりと下着に染みを作っていたのだ。
幾らなんでもこれは濡れすぎだろうまあいい。これだけ濡れておれば愛撫もいらんな
いやいやをするように首を振るオリヴィアの身体を押さえつけながら、Olは下着を剥ぎ取ると自分の一物を取り出し、一気に突き入れた。
ああぁっ
オリヴィアは高く声をあげた。その声色に多分に快楽が混じっている事を感じ取り、Olは呆れを更に強くする。最初は恐怖と畏怖を与え、徐々に快楽を感じさせて恭順させる。Shalに使ったのと同じ方法だが、いきなり快楽を感じられるのは流石に想定外だった。
オリヴィア一人ならそれでも構わないが、他にも二人堕とさねばならないのだからこれは少し都合が悪い。抽送を繰り返しながら、Olは急いで思考をめぐらせた。
どうだ、久しぶりの男の味は。お前の身体は随分喜んでいるようだが?
いやぁ、だめぇ