Olの一物がどくりと脈動し、収縮を繰り返す。クゥシェの言葉がなくとも、彼女の中に射精しているのだとわかった。

ルヴェは一度もしてもらっていない、膣内射精を。

ちょっとテール、あんたは何してるの!?

ルヴェは自分たちを守るべき従者の姿を探す。勿論彼の姿はすぐに見つかった。部屋の片隅で、頭と右腕そして股間以外を石化されたまま、己のモノを一心不乱にしごくテールの姿が。

あんた何してるの!?

床には何度も吐精した跡が残っていて、もはや勃起する力も残っていないふにゃふにゃの男根をそれでもしごきながら、テールはOlとクゥシェの情交を血走った目で見つめていた。

ああお嬢様があんなに乱れられて中に出されて、それを受け入れている俺以外の男の精液を、中出しされて喜んでいる!

ぶつぶつと呟きながら萎えたペニスをしごく牙族に恐ろしいものを感じ、ルヴェは後ずさる。

あんた、一体何やったのよどうして、こんなことになってんのよ!クゥシェを離しなさいよ!

原因は一つしか考えられない。ルヴェはなおもクゥシェを抱き続けるOlに食って掛かった。

お姉様。お姉様はおじさままで奪うおつもりですか?駄目です。おじさまだけは差し上げられません

だがそれに答えたのはOlではなく、クゥシェだった。ぎゅっとOlに抱き着き、そう宣言する。

あんっ♡ごめんなさい、おじさま♡もちろん、所有物はわたしの方です♡強い雄に雌が所有されるのは当然のことですから♡でも、お姉様よりわたしの方を可愛がって欲しいんです♡

ずんと下から抗議するように突かれ、媚び切った声色で懇願する妹を、ルヴェは信じられないものを見る目で見つめた。クゥシェより、あたしの方がと喉から声が出かけて、彼女は愕然とする。

欲しいんでしょう?

それを見透かすように、クゥシェが言った。

お姉様はいつもそう。わたしのものは何でも欲しがった。おじさまのこの逞しいおちんぽも、もう一度入れてほしいんでしょう?

その言葉を聞いた途端、ルヴェの腹の奥がどくんとうずく。思い出した。何度も何度も何度も何度も、どれだけイッても容赦なく奥に突き入れられ、イカされ続けるあの快楽を。

お前たちは皆、勝負に負けた

その瞬間を見計らったように、Olが低い声でそう告げる。

姉は負けを認めず何度もイカされ無様に気を失い、妹は策を弄したが及ばず屈し俺のものになることを選んだ。そして従者は愛する者の痴態を目にし吐精した。つまりは全員、俺の手によって達したという事だ

あ、あたしは!

なおも意地を張ろうとするルヴェに、Olはすっと手のひらを向けて制する。

勝負に負けたのだから領地を渡せ、などとは言わん。お前たちに要求するのは至極簡単な話だ

一体何を要求されるのか、ルヴェは戦々恐々としてOlの言葉を待つ。領地以上のものとなれば一体何だろうか。命か、スキルか、それとも──

正直に話せ。ただそれだけでいい

想像を逞しくしていたルヴェは、だからOlの要求に肩透かしを食らった。

わたしは、おじさまの女にして頂けて、たくさん種付けして頂いて、幸せです

真っ先に、クゥシェがそう言ってぎゅっとOlに回した四肢に力を込める。

俺は俺はけして手の届かないお嬢様が、他の男に汚されることに途轍もない快楽を、感じている!

そしてテールまでもが、そんなことを言い始めた。

あたしあたしは

あぁっ♡

逡巡するルヴェの前で、クゥシェが腰を大きく振って甘い喘ぎ声をあげる。彼女の秘所に出入りする太い肉塊を目にして、ルヴェはとうとう堪らなくなった。

あたしも、またセックスしたい!その太いちんぽに抱き潰されて、イヤって程イカされて、許してって懇願しても許されずに犯されたい!

その光景を見ているだけで膣奥が疼き、本能がOlのモノを欲しがっているのがわかった。

クゥだけズルい!!

それを独占している妹に嫉妬して、羨んでいることを、ルヴェはようやく認めた。

お姉様こそ、ズルいです。お婆様の期待も、家を継ぐ名誉も、テールの事も、何もかも独り占めして、わたしのものを全て奪ってわたしを選んでくださったおじさままで奪うおつもりですか!?

普段大きな声など出したことのないクゥシェの怒鳴り声に、ルヴェは怯んでたたらを踏む。

あたしあたし、そんなもの、嬉しいと思ったことなんてない。テールだって無理やり相手させてただけで、心はずっとクゥの事見てるって知ってた。あたしこそ!あたしこそ、家の事なんて気にせず自由に振舞えるクゥの事が羨ましかった!

えっ

今度はクゥシェがショックを受ける番だった。敬愛し、尊敬し──そして羨み妬んでいた姉が、自分を羨ましく思っているなんて考えもしていなかったのだ。

今だってそう!あんたは家の事なんか何も考えもしないで、そうやって簡単に白旗を振って好きなことができる!あたしはあたしは、失敗する事なんて、負ける事なんて許されてないのに!

お姉様

ルヴェはいつも自信満々で、怖いものなどないのだと思っていた。何をするにも全部自分で決めて、クゥシェの意見など聞き入れてもくれない。だがそれは、責任感の強さと表裏一体だったのではないかとクゥシェは思い至った。

ようやく、互いに互いを理解できたようだな

見つめあう姉妹の頭をぽんと撫で、Olが声をかける。

お前たちは表向きは互いに尊重しあうふりをしながら、内心では互いに羨み嫉妬しあっていた。だが、だからと言ってその外面が全て偽りだったわけでもない

こくり、と姉妹は頷く。家族として愛しているからこそ、大事だからこそ。尊敬しているから、憧れているからこそ。自分が欲しいものを持っているのに、それを蔑ろにする相手の事が許せなかった。

もういがみ合う必要も、羨みあう必要もない。二人ともに溢れる程に、与えてやる。望むだけな

ぎゅっと抱き寄せられて、ルヴェは頬を染める。肩に回されたOlの腕には、これまで感じたことのない包容力と安心感があった。

クゥシェ。構わんな?

はい、もちろんです、おじさま。お姉様と一緒に可愛がってください

姉妹がぎゅっとOlに抱き着き、交互に口づけを交わす。

先に孕むのは、わたしですけどね

だがルヴェがOlとキスしている間に、クゥシェはOlにだけ聞こえるように耳元でこそりとそう囁いた。

あああ二人ともなんて、そんなああっ!

愛した相手と、関係を持った相手。その二人を寝取られる感覚に、テールは動くこともできず一人絶頂するのだった。

お疲れさまでした、Ol

ああ。お前にも苦労をかけたな

興奮と熱狂の末、意識を失った三人にもう一度石化をかけ直すOlに、フローロは本当ですよと答える。

この後ちゃんとわたしの事も可愛がってくれないと拗ねますからね?

わかっておる

そんな事を言いつつもフローロが差し出した飲み物に、Olは術をかけた後飲み干した。

いつもそれ、何の術をかけてるんですか?

毒探知だ

当たり前のように答えるOlに、フローロは流石に呆れた。このタイミングでフローロがOlに毒を盛る理由がなさすぎるが、そういう事ではないのだろう。

そんな性格だから十回以上も同じこと繰り返すんですよね

正確には十二回だな

ルヴェを挑発し、勝負を受け、篭絡して、記憶を消す。このルーチンをOlは十二度繰り返し、その度に暗示を刷り込んでいた。

ルヴェには、優れた性技によって快楽を得ることこそが最上の価値である事。

クゥシェには雌にとって価値ある雄に選ばれることこそ最高の幸福である事。

テールには、愛する者を寝取られ幸福を失うことこそが至上の快楽である事。

それぞれの価値観がそれぞれの価値観を補強し、円環を成して強め合う暗示だ。

記憶がなくとも暗示は残り、心身の変化も消えてなくなるわけではない。いやむしろ、記憶がないからこそ対処することも出来ず、心の傷は深まり快楽を覚えた肉体はそれに溺れていく。そして暗示がそれを更に深め、確実なものにしていった。

ルヴェにかけた暗示はすぐに効果を発揮したが、クゥシェはやや手ごわく、そしてテールの暗示を完全に定着させるには十二回も彼の前でクゥシェの処女を奪う必要があった。

己の身体にひびを入れる程のストレスに彼の頑強な精神はよく堪えたが、それでも最後はそれを快楽として受け入れる道を選び取ったのだ。

繰り返した回数はともかくとして、今回の方法ってこの子たちの人となりというか、性格がわかってないと取れませんよね?いつ調べたんですか?

目を付けた段階で言えば、中層に来る少し前だな

Olの手のひらに、ぽんと音を立てて使い魔が現れる。それは風船蝙蝠と呼ばれる最下層に現れるモンスターだった。ろくなドロップを落とさない上にふわふわと空に浮いて捉えどころがなく、倒すのが地味に大変だから忌み嫌われてるモンスターだ。

こいつは音もなく空を飛び小さい身体で闇にまぎれどこにでも入り込み、見つかったとしても大したモンスターじゃないから誰も気にせん。最高の斥候だな

この風船蝙蝠に密かにリルと名付けているのはOlだけの秘密だ。

中層に来る少し前ってわたしがブランに捕まる前ってことでは?

うむ。ラディコが攻め込んできた前後だな

当たり前のように告げるOlに、フローロは呆れたものか感心したものか大いに悩む。

ところで、今回頑張って手伝ったので、一つOlにお願いを聞いて貰いたいことがあるんですが

わかっておると言っただろう

どうせ自分の相手もちゃんとしろと言う話だろうと嘆息するOlに、フローロは首を横に振る。

ブランを、助けてあげて欲しいんです

第12話冒険者ギルドを作りましょう-1

おじさん、いらっしゃい!

お待ちしておりました、おじさま

ルヴェとクゥシェに迎えられ、Olはスィエル領を訪れていた。

Ol殿

その背後に控えたテールが、厳めしい顔つきでOlに告げる。

後で機会と場所を設けますので、どうか此度もお嬢様がたを思いきり犯して頂けますでしょうか

忠告かと思えば、酷い懇願だった。

男に情事を見られる趣味はない。わざわざお前には見せてはやらんぞ

無論ですとも!後で縛られ身動きを取れなくされつつ、Ol殿のものがどれほど良かったかを聞くのが最高に幸福なのです

少々方向性を間違えたかもしれない。Olはそう思ったが、今の魔力量でこの男を殺すことなく丸く収めるにはあの方法しかなかった、と自分に言い聞かせる。戦力としては非常に頼れる男ではあるのだ。

アンタがOlかい

三人に案内されて向かった最奥の部屋。大きなテーブルの向こう側に、鋭い眼をした老婆が待ち受けていた。

真っ白な太い三つ編みを長く垂らし、細く長い古木のような印象を与える老人。彼女こそ、中層でもっとも力を持つ三人の壁族のうちの一人、レイユ・スィエルであった。

うちのはねっ返りどもが随分と世話になったようだね

カン、と甲高い音を立てて長煙管を鳴らし、レイユは灰を落とす。

それで?一体何の用件だい

Olが対面の椅子に座ると、それに呼応するかのように背後の通路から武装した兵士たちが押し寄せて、たちまち彼をぐるりと包囲した。

孫娘を誑かされたくらいで腹を立てるほど狭量じゃないけどね、アタシに対しても同じ事が出来ると思われちゃあ困るんだよ

Olは落ち着き払った態度で兵士たちを見渡す。テール程の手練では無いにせよ、優れたスキルを持った者が揃っていた。たとえルヴェたちが加勢してくれたとしてもこの質と量には抗えないだろう。

今日は商談に来た

だがOlは気にした様子もなく、懐から皮袋を取り出すとテーブルの上に置く。レイユは一瞬道具袋を警戒するが、きっちりと口が革紐で縛られているため少なくとも生き物が入っている可能性はないと知れた。生き物を入れた道具袋の口は閉じることが出来なくなるからだ。

なんだい、こりゃ?

革紐を解き袋をひっくり返して出てきたのは、レイユをして目にしたことがないものだった。

がらくた、ですね?

クゥシェが鑑定を発動させてそれを見る。がらくたとは、その名の通りなんの効果も持たないアイテムより正確に言えば、アイテムでは無いもののことだ。破壊されてしまったアイテムや使用回数を使い切ったマジックアイテム、あるいは食べ終わった食料の器なども、鑑定するとがらくたと表示される。

クゥ、鑑定に頼りすぎるんじゃないっていつも言ってんだろ

だがそれはただのがらくたではないとレイユは見抜いた。あまりにも精巧な作りであり、何よりそれには明確に種類があったからだ。

これ何個あるの?おじさん

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