叫ぶリルを無視して、Olは壁面に触れる。木の根の壁は一瞬ぐにゃりと歪んでリルの煤だらけになった顔が見えたが、すぐに蠢いてピタリと閉じた。

駄目だな。森の魔力を吸って、ダンジョンシードが迷宮を維持し続けている

どういうこと?

端的に言えば、森にダンジョンを乗っ取られた状態だな

なんでそんな楽しそうなのよ

壁の向こうから、疲れを滲ませた声が聞こえてくる。

ぐったりと地面にへたり込むリルの姿が思い浮かぶようだ。

楽しそう、だと?

Olが思わず己の頬に触れれば、口元は笑みの形に歪んでいた。

今、笑ってるでしょ

それを見透かすかのように、リルの指摘が飛んで来る。

何故わかる?

見なくてもわかるわよ。わたしがよーく知ってる表情だもの、それ

疲れ果てていたはずのリルの声も、いつの間にやら笑みを含んだものになっていた。

そうよ。最近その顔してなかったから、すっかり忘れてたわ

広大な大陸を治め、国々を統治し、政務に勤しむ毎日。

それは間違いなく、かつてOlが渇望し、そして手に入れた平穏な日常だ。

いいんじゃない。何だかんだ言ってわたしもその顔嫌いじゃないからさっさとこの迷宮、なんとかして頂戴

では手始めに、親に逆らうこの迷宮を躾に行こうか

この不測の事態に、邪悪なる老魔術師はニヤリと笑ってそう言った。

第1話じゃじゃ馬娘を躾けましょう-2

ふむやはり、駄目か

リルと別れて、Olは一人迷宮の中を歩いていた。

数カ所、扉を作って壁を超えられないか試してみたものの、材質が石だろうと土だろうと木の根だろうとすぐさま修復されてしまう。

思った以上に魔力を溜め込んでいるようだな

それは文字通り、この迷宮がまだ生きていることを示していた。

ダンジョンシードにあらかじめ溜めておいた魔力はそれほど多くはない。

普通の土地であればとっくに魔力を枯渇させているはずだが、どうやらいきなり当たりを引き当ててしまったらしかった。

このじゃじゃ馬め

壁と天井を突き破り、木の根が槍のように飛び出してくる。それはOlの身体を貫く寸前で、石の壁に阻まれて半ばからへし折れた。

妨害が来るという事は、こちらの道で正しいということだな

Ol自身が作った迷宮であれば、そのような道理は通用しない。だがこれはダンジョンシードが自動で作り上げた迷宮だ。基本的には最小の魔力で最大の防衛効果を発揮するように生成される。無駄な道にまでは罠は張られない。

複雑に入り組んだ迷宮の中を、Olは地図も描かず目印さえつけず歩いて行く。

冒険者でさえ、熟練の者であれば歩測と方向感覚だけで詳細な地図を書くことが出来るのだ。

ダンジョンマスターたるOlが迷宮で迷う道理など無く、彼はほぼ最短距離でダンジョンシードへと向かっていた。

森の入口で創りだした迷宮は、森全体を飲み込むように中心部の方へと向かって広がっている。恐らくは森の中心自体がダンジョンの中心にもなっているだろう、とOlは当たりをつける。

その足が、ピタリと止まった。

やはり、ついてきているな

口の中で小さくそう呟く。

彼は迷宮に入ってからすぐに、何者かの気配を背後に感じていた。

リルではない。彼女ならばコソコソしたりせずに、直接話しかけてくるだろう。

出来たばかりのこのダンジョンに、先に入ったものがいるとも考えづらい。

ということは、Olがダンジョンシードでダンジョンを作るより前から付けてきたものがいるということだ。

Olに気付かれずに後をつけるということは、それなりの手練と見ていいだろう。

だが、迷宮の中でOlからその存在を隠しおおせるのはほぼ不可能だ。

動かずじっとしているならまだしも、動いているならその足音や振動は必ず伝わる。

Olは曲がり角を曲がると、懐から小さな石の箱を取り出した。

その表面に指先を這わせると、石の箱は組木細工のようにパタパタと展開し、あっという間に大きく広がる。それはまるで翼のようにはためくと、一瞬にしてOlを移動させた。

通路を進む何者かの振動が、途端に早くなって通路を曲がる。

そして、そこでピタリと止まった。

Olが進んだはずの通路は、曲がってすぐ行き止まりになっていたからだ。

戸惑うように振動はその場で一度、二度足踏みする。

そして一歩元の通路へ戻ろうとした瞬間、Olは魔力を込めた指先をそれに這わせた。

展開して行き止まりの壁に擬態していた石の箱が、まるで蛇のあぎとのように追跡者を狙う。

敵もさるもの、剣閃が走って蛇の顎は防がれるが、そちらはダミーだ。

石畳と天井に擬態した部分から同時に壁がそそり立って、追跡者を閉じ込める。

無事相手を捕獲して、Olは深く息をついた。

本来なら更なる反撃に備えて石箱を縮小、壁を厚くするところなのだが、その必要はなさそうだと彼は思う。

聞きたいことは色々あるが

壁に挟み込まれるようにして身体を拘束され、閉じ込められているのはまだ女の子と呼んでいい年齢の少女だった。だがそれだけで油断するほど、Olは生易しい人間ではない。

ただ単純に。

お前は何をやってるんだ、マリー

壁の中から上半身だけを突き出すような間抜けな体勢で照れ笑いを浮かべる少女は、顔見知りの相手だった。

ではお前は、船の中にずっと隠れていたというのか

うんっ

拘束された状態のまま頷くマリーに、Olは頭痛を堪えるような仕草で額に手の平を当てた。

一体なんだってそんな事を

だって付いて行きたいって言っても、Olさま駄目っていうでしょ?

当然だ

だからだよぉ

マリーは不満気にぷっくりと頬を膨らませた。

わたし、もう子供じゃないもん

子供そのものの仕草で言い放つ彼女に、Olは思わずため息をつく。

全く説得力がなかった。

とは言え確かに、未だにあどけなさは多分に残っているものの、もはや彼女は出会ったばかりの頃の幼い子供ではない。むしろ純粋な戦闘能力という点で見れば今やOlやリルより強いと言ってもいい程だ。

わたしももっと、Olさまに信用してほしい

にも関わらず、Olが何故彼女を重用しないかといえば。

別に、お前のことを信じていないわけではない。ただ

たいせつに、だいじにおもってくれてるんでしょ?

マリーはその理由を、ズバリと言い当ててみせた。

端的に言ってしまえばそういうことである。

幼い頃から見知っている身となれば、過保護にもなる。

十分強いとは言っても、Olは常に万が一を考えてしまう性分なのだ。

とは言え彼女を連れて行かない理由はそれだけというわけでもない。

俺の言いつけをしっかり守り、勝手に視界から離れないと誓うか?

マリーはちゃんとOlさまの言いつけ守ります!

ピシリと手を上げて、マリーは宣言した。

むしろ問題なのはその自由闊達な気性の方だった。

とにかく、何をやらかすのか魔王をして全く予想がつかないのだ。

破った時は無理矢理にでも帰すからな

はーい!ちゃんと守ります!

返事だけは調子よく返すマリーに、Olは深くため息をついた。

置いてきても隙を突いてくるなら、手の届く範囲に置いておいた方がまだマシかも知れない。

ねーねーOlさまーOlさまー

そんな事を思っていると、マリーがしきりにOlの名を呼ぶ。

ところでこれはいつ解いてくれるの?

彼女は未だ、Olの作り出した壁に挟み込まれたままだった。

Olが石箱を操作すると、壁は彼女を挟み込んだままくるりと回る。

ちょうど腰のくびれの辺りを固定されて、壁面からマリーの尻だけが飛び出している形だ。

あ、あれあれー?

じゃじゃ馬娘に躾をしてからだ

Olは傲然と、そう言い放った。

第1話じゃじゃ馬娘を躾けましょう-3

お、おうるさまぁこれ、なんか、恥ずかしいよぉ

Olの眼前で、白い尻だけがふるふると震える。

壁から尻だけが突き出ているさまはなんとも滑稽だったが、同時に奇妙な淫猥さがあった。

当たり前だろう。何の苦もなければ罰にはならん。ただ犯すだけではお前は喜ぶだろうが

そうだけどぉひぁんっ!

下穿きを脱がし、スカートを捲り上げて顕になった尻をOlは無遠慮に掴む。

中々肉付きが良くなってきたな

ふ、太ったわけじゃないよ!

誰もそんなこと言っておらんだろう

初めて彼女を抱いたのは一年ほど前の話だ。その一年の間に、彼女の身体は主の寵愛を存分に受けて随分成長した。

若い尻肉は張りと弾力に満ち満ちて、それでいて指に力を込めればどこまでも淫らに歪む柔らかさがある。まだまだ幼いと思っていたが、丸く膨らんだ臀部は既に成熟した女らしさを多分に持っていた。

立派に育ったものだ、と思ってな

ううう、はずかしいようOlさま、あんまりみないでぇ

マリーはもじもじと太腿を擦り合わせる。本人としては羞恥ゆえの反応なのだろうが、Olから見れば誘っているようにしか見えない。

んっあ、ぅん

ぴっちりと揃えて閉じた太腿を手のひらを差し入れてこじ開け、ゆっくりと撫で上げていけば甘い吐息が漏れ聞こえてくる。

ひぁあんっ!お、おうるさまぁ

尻肉を両手で割り広げるようにしてその中心に舌を伸ばすと、マリーは困惑と媚が入り混じったような声を上げた。

それに構わず蜜を滴らせるスリットを丁寧になぞり、舌先を差し入れ、ぷっくりと張り詰めた秘核を転がしていく。

いやぁ、こんな、状態じゃなくて、ふつうふつうに、あぁんっ

全ての悪意を寄せ付けない迷宮の中で、マリーは大切に育てられた。基本的にはOlに対して聞き分けの良い娘ではあるが、しかしやはり我儘なところが無いとはいえない。

おねがい、おうるさまぁわたし、ふつうにおうるさまとえっちしたいこんなの、へんたいみたいだよぉ

マリーはくねくねと腰をよじりながら、甘い声で懇願した。そうやって甘えればなんだかんだと、Olは彼女の言うことを聞いてくれると知っているのだ。

誰が変態だ、失礼な。普通にとはどういうことだ?

Olはゆっくりと彼女の秘部に指を出し入れしながら、意地悪く問う。マリーの媚肉は咥え込みながら、ひくひくと物欲しそうに蠢いた。

まえからぁっ、まえから、ぎゅってして、してほしいのぉっ!おくちでも、おっぱいでも何でも好きにしていいからぁっ!おうるさまの、おかおみながらえっちしたいのぉ!

マリーは余裕をなくした悲痛な声で請い願う。

そうか。わかった

Olが頷いて指を抜くと、ほっとしたマリーの身体から力が抜ける。

だが駄目だ

んぁぁぁぁぁぁぁんっ!

そこに、Olは思い切り剛直を突き入れた。

なっ、ああぁっ、なんでぇっ?

これは罰だといっただろう

壁から突き出た尻を両手で抱えるようにして、Olは手加減抜きで彼女の膣内を陵辱する。

相手のことを一切考えない、己の快楽の為だけの自分本位な動き方だ。

いやぁっ、おうるさまぁっ!

壁に動きを封じられ、顔も見えない相手に好き勝手に犯される。

それはまるで、種付けされる家畜のような扱いだった。

やぁこんなの、やなのにぃ

涙混じりの声とは裏腹に、彼女の腰はOlの抽送に合わせて淫らに動き、膣口はOlの肉槍をきつく咥えこみながら浅ましく涎を垂らす。

普通であれば屈辱しか感じない状況にも関わらず、一年間Olに丹念に可愛がられたマリーの身体は勝手に反応し、快楽を貪っていた。

ふぅっ、あっ!ああぁっあぁぁんっ!

ぐっと奥歯を噛みしめても、ずんと奥を突かれると脳髄が蕩けるような快楽が背中を走り、喉からは甘く媚びた声が出ている。それを意識してしまうと、もう駄目だった。

あぁっ、だめ、だめぇっ!そこ、あぁん、とんとん、してぇ!もっと、あぁっ、いいのぉっ、はぁぁ、ああぁぁっ!

馴染みきったOlの男根はただ出し入れを繰り返すだけでマリーの弱い部分を擦り上げ、嫌でも己の身体が彼専用のものであると思い知らされる。

あぁっ、イク、イっちゃう、おうるさま、わたし、イっ

まるで螺旋階段を昇るかのように彼女はどこまでも昂ぶっていき、それが頂点へと達しようとした、その一瞬前。

Olの動きは突然止まり、マリーは己の腹の中に感じ慣れた感覚を覚えた。どくどくと脈打ちながら、じわじわと何かが広がっていく感触。

膣内に精が放たれた感触だった。

え、おうるさま、わたし、まだイってないよ?

Olとの性交で、こんなことは初めてだった。

彼は必ず、先にマリーを絶頂に至らせてから自らも達する。

少なくとも同時に、多い時なら十回も二十回もイカされてからようやく射精して貰えることすらある。

おうるさまぁ

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