絶頂寸前まで高められた身体は燃えるように熱く、マリーはOlに腰を押し付けるように背を反らす。しかしOlはマリーの尻を掴んで彼女の身体を押し留めた。
そうまでされれば流石のマリーも、Olが単に嫌がらせや戯れでそうしているわけではないと気づく。
ごめんなさぁい!ちゃんと、ちゃんと言うこと聞くから、許してぇ!
さっき、お前、誓わなかっただろう
勝手に視界から離れないと誓うか。
Olがそう尋ねた時、マリーは言いつけを守ると宣言した。
一見何気ないやり取りのように見えるが、彼らはどちらも魔術師である。
そこにはただの口約束以上の意味があった。
誓うか?勝手なことはせず、俺を欺くような事もしないと
迷宮の中であればともかく、これから進むのは危険のある場所だ。
そこへ連れて行く以上、しっかりと手綱を握っている必要があった。
はいっ、ちかう、ちかいますぅ!誓うから、おうるさまぁ!
良かろう
Olの言葉とともに、マリーを縛り付けていた壁が積み木のようにばらりと崩れる。
そしてそのまま広がると、彼らを包み込むようにして小さな部屋を作り上げた。
え、なんで、周り?
当然だろう?
Olはマリーの望み通り、顔が見えるように膝の上に乗せるようにして彼女の身体を抱き寄せる。
声が漏れては困るからな
え、それってどう、あぁぁぁあっ!?
身体の中心を貫かれ、小さな部屋の中にマリーの悲鳴のような声が反響した。
そら、まず一回目だ
あぁぁぁぁあああぁぁぁぁっ!
まだ火のついたままの奥を容赦なく抉られて、マリーは簡単に気をやった。
どんどんいくぞ
お、おうるさま、ちょっとまっふぁっ、あぁああああ!
余韻に浸るどころか絶頂のさなかに子宮口をこじ開けるかのように突き入れられる肉塊に、マリーは全身に力を込めてOlにギュッと縋り付く。
だめっ、それ、だめぇっ!
駄目も何も、お前が願ったことだろう?
マリーの小さな身体はそのままひょいと持ち上げられて、空中で揺するようにして犯される。その度に、彼女は身体を震わせてOlのモノを強く締め付けた。
だめぇっ!こわれ、ちゃ、うぅっ!
安心しろ
Olはマリーの耳元で、優しく囁く。
何度壊れても、しっかり可愛がってやる
言葉とともに注ぎ込まれる精液の感覚に、マリーは二度目の絶頂を迎えた。
第1話じゃじゃ馬娘を躾けましょう-4
んちゅ、んんん、む
小さな口が赤黒くそそり勃つものをぱっくりと咥え込み、短い舌が淫猥な水音を立てながら脈打つ肉茎を甜め上げていく。
ふわふわとした金糸のような髪をかきあげて、跪きながら奉仕する様はまるで神に祈っているかのように神聖な雰囲気を纏っている。しかし、両手で硬く張り詰めた男根を擦りながら熱心に吸い付く表情はどんな娼婦よりも淫らだった。
く出すぞ!
Olの言葉にマリーは答えず、ただ手と口の動きの速度を上げる。素早くピストン運動を繰り返しながら、指や舌先はOlの弱いところを的確に擦り上げていた。
呻くような声とともに、マリーの口内に白濁の液が放出される。彼女はぷっくりと頬を膨らませてそれを受け止めながらも、手の動きは緩めず射精を促す。二度、三度と間断的に迸るそれを、彼女は全て口内に蓄えた。
射精を終えてからもマリーは更に竿をしごきたて、尿道に残った汁までも一滴残らず吸いだす。そして形の良いおとがいを上に向けて口を開き、そこに溜まった白濁の液を主に示す。それをごくりと嚥下すると、綺麗になった口内を改めて見せた。
お掃除終わりました、Olさま
最後に丁寧に竿を舐め清めて、仕上げとばかりに先端に口付ける。
うむ
どうしましたか?
眉根を寄せながら頷くOlに、マリーは首を傾げた。
いや、先程までわがまま放題だったくせに、急に随分従順になるな、お前は
もう、どうしろって言うんですかあ
ぷうとマリーは先ほどよりも大きく頬をふくらます。もっともな意見ではあったが、あまりの急激な態度の変化にはかえって裏が有るのではないかと疑ってしまう。
これでも、ちゃんと反省したんですよぅ
マリーはOlの一物を丁寧に服の中にしまい込み、パタパタと服から埃を払う。
Olさまがわたしのこと心配してそう言ってくれてることくらいは、わかってますから
そしてぎゅっと腕を抱くと、にこにこしながらそう言った。
まあ、わかっているなら良い
彼女が子供の頃から見知っているせいか、どうにもやりづらい。そう思いつつも、Olは周りを覆う小部屋の床に触れる。すると小部屋はパタパタと折りたたまれて、元の小さな石の箱に戻った。
そういえばこれ、何ですか?
遠征用に設えた武器だ
マリーはOlの手のひらに収まった石の箱をしげしげと眺める。見た目は、ただの石の塊にしか見えない。縦横高さの長さが同じ立方体で、黒に近い灰色をしている。大きさはOlの手のひらの上に乗ってしまう程度だが、厚みがあるため手の中に隠せそうにはなかった。
見た目は、全然武器に見えないですね
だろうな。これはまあ、言ってしまえば小型のダンジョンだ。便宜上、ダンジョン・キューブと呼んでおる
そのままだね
うるさい。名前などどうでもいいだろう
咳払いを一つして、Olはキューブの表面を指でなぞる。するとパタパタとキューブが展開して、通路の上に石の橋がかかった。
そこは落とし穴だ。この上を歩け
おー、べんり!
橋の上を渡り終えると、キューブは再び元の石の箱へと戻る。
地味だけどとってもお役立ちな、Olさまらしい武器ですね!
地味は余計だ
自覚があるのか、Olは渋面を作りながらもキューブを懐に仕舞い込んだ。
でもでも、色々使い方工夫できそう!わたしにも使えますか?
迷宮魔術を覚えればな
おぼえます!
マリーはぐっと、拳を握りしめる。
ならば少し、教えてやろう
作られたばかりのこの迷宮に魔物の類は存在せず、自動発生した程度の罠をOlが見逃すこともない。まだまだ道のりは長いと見て、暇つぶしにOlは講義を始めることにした。
まず、魔術の行使の仕方に三種類あることは知っているな?
はいっ。詠唱系と、紋章系と、形象系!
ピンと手を挙げていうマリーに、うむとOlは頷く。
迷宮魔術はその中で紋章系に分類される
Olは指先に魔力の光を宿し、空中に複雑な紋章を描いていく。
綺麗に描くの難しいし、描くのに時間もかかるから凄く面倒臭い奴ですよね。あれ?でもさっきOlさま、殆ど一瞬で発動させてましたよね?
そう。そこが、迷宮魔術の特徴だ
我が意を得たりとばかりに満足気に頷くと、Olは先ほど作った光の紋章を指し示す。
これに魔力を注ぐとどんな魔術が発動する?
ええっとあれ?三文字に増える?
Olが紋章を指で突くと、光は複雑さを増した三種類の紋章に増える。
ではこれを新たな紋章として発動させるとどうだ
え、ええっとここがこうで、こうなって、こうだからあ、また増えて八個になる!?
その通りだ。三重紋を暗算で読み解くとは、なかなかやるじゃないか
紋章は組み合わされば組み合わさるほど、その効果は加速度的に複雑化していく。三重紋を読み解くのは、単一の紋章を読み解くそれの八倍は難しい。
で、この八重紋を発動させるとどうなると思う?
そんなの、わかるわけううん。ええと、多分だけど、十五個に増える?
正解だ。よくわかったな
八重紋ともなればマリーに読みきれるわけがなく、それがただの当て推量であることは明らかだ。しかしそれでも直感だけで当ててくるのが、マリーの恐ろしいところだった。
で、それを発動させるとようやく目的の魔術の効果が発揮される。これが、迷宮魔術だ
まるで迷宮のように入り組み、圧縮された紋章系魔術。
それこそが、Olの作り上げた迷宮魔術という術式の真髄だった。
十五に増えた紋章を突けば、光は見る間に広がっていって、迷宮の通路を舐め上げていく。
その跡には、キラキラと輝く光の塊が所々に残っていた。
わぁ綺麗
触るなよ。それが罠のある場所だ
案の定うかうかと触りに行くマリーの首根っこを、Olは猫のように引っ掴む。
あの、ものすごく、沢山あるんですけど
侵入者は全ての罠に引っかかるわけではない。むしろ気付くこともなく素通りする事が殆どだ。故に、仕掛けてある罠全てを可視化すればこうなる
その数はマリーが思っていた以上で、どの方向に視線を向けても光が瞬いている。
今まで何気なく進んでいた道にもいくつもあって、彼女は自分がどれだけ運良く歩いてきたのかを思い知った。
床や壁にあるのはともかく、あの天井のとかは引っかかる人いるんですか?
床や壁だけに仕掛けてあるなら、天井を歩けば安全だろう。そう思う手合への罠だ。勿論、空中を飛んでも引っかかるようにしてあるから、気をつけろよ
マリーはぎゅっとOlの腕にしがみつきながら、ふとあることに気付く。
この罠っていうか、迷宮自体も、さっきみたいな紋章の展開で作られているんですよね?
勿論他の術式も組み合わせてはあるが、基本的にはそうだな
その場で多重展開する紋章を作り上げたOlの技は、もはや神業と言う他無い。
それでも、十五重紋くらいなら綿密に準備と計算をして用意すればマリーでも再現できそうな気はする。
しかしこれほどの迷宮を自動的に作り出す魔術というのがどのくらい複雑なのかということになると、彼女には想像もつかない世界の話だった。
最終的に、何重くらいの紋章になるんですか?
途中で別々の紋章に派生して別々の魔術になるから、見た目ほど複雑ではないぞ。合計するなら、この規模なら数億と言ったところだろう
おっ
さらりと言ってのけるOlに、マリーは言葉を失う。
Olさま、やっぱり変態
失礼なことを言うな
渋面を作りながらも、元の調子に戻ってきたマリーに、Olはどこか安堵を覚えた。
第1話じゃじゃ馬娘を躾けましょう-5
それじゃあ、いきまーすっ
腰の剣を二本抜いて構えるマリーに、Olは頷く。
せいっ!
彼女が剣を同時に突き出すと、衝撃波が渦を巻いて迷宮の天井を貫き、ぽっかりと穴を穿つ。
よし。今だ、登れ!そう長くは保たんぞ
同時にOlがキューブを操り、円筒形の小さな塔と梯子を作り出して、修復されゆく天井を抑えながら地上への道を作り上げた。
あっ
どうした!?地上部分に何か問題でもあったのか?
梯子を登る途中、マリーは不意に動きを止めて、背後のOlを見下ろす。
さっきOlさまがマリーの中に出した精液、垂れて来ちゃった
いいからさっさと登れ、愚か者!
ぽっと頬を染めて恥ずかしげに呟くマリーに、Olは思わず怒鳴った。
こっちはあんまり、ダンジョンって感じはしないんですね~
いや、よく見ろ。ただの森に見えて、構造そのものは普通のダンジョンと変わらん。そうは見えないかもしれないが、これは壁だ
鬱蒼と生い茂る森の中。
きょろきょろと辺りを見回すマリーに、Olは複雑に絡み合った樹の枝を指差した。
でもただの木の枝なら打ち払っちゃえば通れそうな気がしますけどあっ
剣を振るってその枝を切り裂こうとすると、細く脆く見えた枝の中程までを切り裂いて剣は止まる。
さっさと抜け!
Olの怒声に慌ててマリーが剣を引き抜く。枝はあっという間にざわざわと伸びて、マリーのつけた小さな傷はすぐに消えてしまった。急いで引き抜いていなければ、剣は枝に絡め取られて抜けなくなってしまっていただろう。
魔力が通った枝だ。見た目通りの強度なわけがないだろうが。壁の破壊はもっとも恐れるべきことだから、当然対策もしてある
はぁいごめんなさい
しょんぼりと項垂れるマリーの頭を、Olはぽんと撫でる。
あれ?でも、天井っていうか地面は簡単に壊せましたよね?
既に修復されて消えた穴を見つめて、Olの手のひらを頭に乗せたままマリーは首を傾げた。
そうだな。あれは一種の隠し通路だ。どこでも壊れるわけではなく、ここだけが簡単に壊れるように出来ている。それを見極めるのもダンジョンマスターの資質だ
わたしもずっとダンジョンに暮らしてたのになあ
当たり前だ。お前と俺とでは年季が違う。大体、お前はそもそもダンジョンマスターではなかろう
そんなことよりもだ、とOlはマリーの背中を押す。
おそらくこのダンジョンはここからが本番だ。地下は作ったばかりで大した罠すらなかったが、森の中にはもともと自生していた魔物もいるはずだ。油断するなよ
はーいっ!
全く、返事だけは良いんだが。とOlは内心嘆息する。
マリーの能力自体は、非常に高い。