それはこちらの台詞だ。我が同胞(はらから)を殺した報い、今こそ味わうがいい!

とは言うものの、セレスもイーヴァンもエレンに匹敵するほどの腕を持つ一流の射手。一筋縄でいく相手ではない。

あ、話終わりました?

しかしそこに、場違いなのんびりとした明るい声が響いた。

じゃ、いきまーす

直後、鋼鉄の塊がエレンの目の前を通り過ぎていった。セレスとイーヴァンの身体が天高く跳ね上がり、まるで人形の様にぼとぼとと地面に落ちる。

な、なんだ、今のは?

ゴルゴンのジョーです。全身鋼鉄の皮膚で覆われてるから、矢じゃ殺せないんですよー。ジル、ジョエル、それ持ってきて

ミオの指示に、黒犬達がセレスとイーヴァンの服を噛んで背に乗せる。ピクリとも動かないし手足は妙な方向に曲がってはいるが、死んではいないようだ。

ミオ、貴殿が友でよかったと、今心からそう思ったぞ

二頭の巨大な黒犬と鋼鉄で出来た雄牛、ゴルゴンを従えてニコニコと笑う素朴な少女に、エレンはしみじみと言った。

? はい、私もエレンさんと友達でよかったですよ?

そんな彼女に、ミオは不思議そうに首をかしげたのだった。

さて、これは壮観な事だな

牢に詰め込まれた者たちを見て、エレンは笑みを隠さずそう言った。森の民と白アールヴ達は、多少の死者はあったものの概ね生け捕りにされていた。特に、幼い少女は傷一つない。

たまにお前の事を凄いと思う時がある

だったらもうちょっと労ってくれよ、旦那

さすがに疲れた様子でローガンが答えた。あの火勢の中からもっとも逃げ遅れ、もっとも死に易そうな幼女を完全に守るのは並大抵の努力ではない。

で、主殿。この囚人どもをどうするのだ?

里を襲い、圧勝した事でエレン達の溜飲は随分と下がったようだった。Olが戦力を欲しているのも理解している為、壊れるまで嬲れとは言わない。どっち道、己の意に反して仲間の仇に使われるのならそれほど愉快な事もあるまい、とエレンは彼らを哂った。

一人二人であればじっくりと洗脳するなり調教するなり、幾らでも手はあるのだがこの人数となるとやはり、人質をとって言う事を聞かせるしかないだろうな

Olは捕虜達を種族問わず、男女に分けて別々の牢に入れた。そして、男達の牢で声を張り上げる。

森に住まうもの達よ。我が名はOl。魔王と呼ばれている者だ。汝らは我に負けた。なれば、我が命に従い、その弓を預けよ

ふざけるな! 誰が貴様などに!

死んでもお断りだ

誇り高き森の民は、悪に屈しなどしない!

口々に言うアールヴと森の民。その反応を存分に待ってから、Olは言葉を続けた。

その意気やよし。だがお前達は、何か一つ忘れてはいまいか?そう。貴様らの女達だ

Olの言葉に、男達はぎくりと身を震わせた。

我に素直に従うと言うならば、その身柄は保証しよう。だが、もし歯向かうと言うなら

卑怯ものめ

苦々しく吐き捨て、男達はOlを睨みつける。

とはいえ、貴様らは高潔勇猛で知られる森の民。女と言えどそれは変わらぬ。犠牲を覚悟で歯向かう事も考えられる。そこで、貴様らのような正義の心を持つ者にとってもっとも効果的な方策をとらせてもらう

Olの言葉に、男達は表情に疑問符を浮かべる。

人間の男が歯向かえば、アールヴの女を罰する。アールヴの男が歯向かえば、人間の女を罰する。自分の同胞より、親しい隣人を罰せられる方が堪えるだろう?

なっ!

ふ、ふざけるなッ!

Olがニヤリと笑みを浮かべて言うと、男達は口々に騒いだ。

人間が歯向かったなら、人間を罰するのが筋だろうが!

アールヴの誰かが叫び、牢の中がしんと静まり返る。今までバラバラに混在していたアールヴと人間が、じわりと距離をとった。

ああ、まあ言うとおりだ。しかし、そうでない方が信頼につながれた貴様らには効果的だろう? とは言え、女達はとばっちりだからな。救済策も用意してやろう

救済策?

僅かに、すがるような気配で問う男に、Olは鷹揚に頷いてやる。

アールヴが人間の反乱の準備を密告すれば、処罰するのはアールヴではなく人間の女にしてやろう。逆もまた同様だ。さすれば因果応報。正しき者に災いは降りかからぬと言うわけだ

男達はようやくOlの言わんとしている事を理解した。本人を処罰するより他人を処罰した方が効くなどとは、実際にはOlは微塵も思っていない。これは人間とアールヴ達を離反させ、お互いに監視させる為の条件なのだ。

一斉に蜂起すれば、こんな条件は意味がない。しかし、片方が裏切れば、もう片方の女達だけが処罰される。片方には知らせずに準備をすれば、もう片方が被害を被る。人間とアールヴの間に生まれた信頼を、Olは試しているのだ。

そして、一斉蜂起できるほどの真の信頼は、人間とアールヴの間には芽生えないとOlは踏んでいた。黒アールヴに襲われた時に団結できたのは、それしか生きる道がなかったからだ。火の手のない方に逃げるのと同様に、それしか方法がなければ当然その方法をとる。これは人間もアールヴも同じだ。

しかし、いくつも方法がある場合、それは成り立たない。

価値観が違う。寿命が違う。立場が違う。人間同士、アールヴ同士でさえ、意見を纏めるのには時間がかかるだろう。ましてや、これだけの人数の人間とアールヴが、一人残らず同じ意見に達する事は不可能だ。一人でも裏切れば、それで反乱計画は崩壊する。

これで、男達は当分奴隷として扱えるだろう。付かず離れずの距離で使ってやれば、お互いに監視しあってくれるはずだ。

Olは踵を返し、別の牢独房へと向かった。

大衆を処理したら、次は頭。

セレスとイーヴァンの番だ。

第15話阿鼻叫喚の地獄絵図を描きましょう-3

今すぐ私を解放しなさい

開口一番、白アールヴの姫セレスは居丈高にそう命じた。姫と言ってもそう呼ばれているだけで、彼らの集落は国と呼ぶにはあまりにも小規模だ。精々が村、ただの集まりと言った程度の人口に過ぎない。

しかし、美形揃いの白アールヴの中でも、セレスの容姿は更に飛びぬけており、正に姫と呼ぶにふさわしい容貌をしていた。同じ白アールヴでもShalはあどけない少女にしか見えぬ容姿をしているが、セレスはしっかりと成熟した女の魅力を備えている。

手足は細くすらりと長く、その身長はOlとさほど変わりない。気品と美しさを兼ね備えたその姿は計算しつくされた芸術品のようだ。赤く燃える森の中でもその美しさは損なわれていなかったが、湯を浴び磨かれた肌は玉の様に光り輝いていた。

粗末な囚人服を押し上げる二つのふくらみは並みの人間と比べても豊かなもので、スレンダーな白アールヴの中では破格の巨乳と言ってよい。

お前は今の自分の立場がわかっているのか?

勿論です。あなた達は卑劣にして邪悪、恥知らずの人でなしです。今すぐ己の所業を恥じ、私達を解放しなさい

セレスはどうやら本気で言っているようだった。

恥知らずか確かにそうかも知れぬ。しかし、人間などと言うものは一皮剥けば皆同じ。貴様の愛するあのイーヴァンという男もいや、アールヴでさえも、本質は変わらん

ふざけないで下さい! イーヴァンはあなたとは違います!彼は強く、優しく、誰よりも勇敢で高潔です。あなたの様な姑息な人でなしが!

では、証明して見せよ

セレスが食いついたのを確認して、Olは彼女の言葉を遮った。

俺は愛などというものを信じてはおらん。それはただの肉欲に付随するまやかしだ。真の愛などというものがあると言うのなら、それを証立てて見せろ。さすれば、お前達の正義を認め、解放してやろうではないか

どうすればよいのです

Olの求めることをおおよそ理解したのか、セレスは恐れるように尋ねた。

一週間、お前を犯す。穢し、辱め、善がらせ、屈服させる。それでもなお変わらず愛を持ち続けたなら、それは真の愛と認め、貴様らを解放してやろう

もし、その提案を受けなければ?

もう二度とお互い会うことも出来ず、死を迎えるだけだ

Olの答えに、セレスは大きく息を吐き、そして覚悟を決めた。

いいでしょう。しかし、この身は既にイーヴァンの物。私の一存で決めるわけにはいきません。イーヴァンに一度会わせなさい。彼も承諾すれば、その勝負を引き受けましょう

よかろう

Olはエレンに命じ、イーヴァンをセレスの牢の前に連れてこさせた。イーヴァンは両手を縛られ、鎖に繋がれているせいでセレスに近付くことも出来なかったが、二人は再会を喜び、愛を囁きあう。

件の勝負の件を述べると、イーヴァンは愕然とし、怒り狂ったが、二人が生き延びる道が他にないと知ると渋々と受け入れた。

セレス。邪悪なるものにどれだけ穢されようと、君の輝きは少しも衰えたりはしない。変わらぬ愛を誓う

ええ、イーヴァン私はけして悪に屈したりはしません。あの根性のひね曲がった陰険な魔王に思い知らせてやります。この世界で何がもっとも強く、美しいものなのかを

セレス

イーヴァン

はい、そこまでだ

こんな状況でも二人の世界を作り始める恋人達に若干苛立ちを感じながら、Olはイーヴァンの鎖を引いてエレンに渡した。

では、一週間後を楽しみにしていろ

そして、元の独房に閉じ込めるよう指示すると、Ol自身はセレスの牢へと入る。

さて、では早速相手をしてもらおうか

言いながら、Olは懐から薬の入った瓶を取り出し、セレスに渡す。

これは何ですか?

媚薬だ。いちいち前戯などしてやるつもりはないからな

なそんなものを飲むと思っているのですか!?

媚薬と言っても、惚れ薬の様なものじゃない。単に身体を強制的に発情させるだけだ。お前の言う世界でもっとも強く美しいものは薬に負けるようなものなのか?

Olが揶揄するように言うと、セレスはぐっと言葉に詰まる。

それと、避妊薬も含まれている。孕みたくなければ飲んでおけ

それを先に言いなさい!

セレスは瓶の蓋を開け、中の液体を喉に流し込む。妙な苦味と、喉がかっと熱くなる感覚に彼女は顔をしかめた。

さて、媚薬が効いてくるまでお前にはこちらに奉仕してもらおうか

Olはベッドに腰を下ろすと、いきり立った一物を取り出す。

奉仕?

口と手でこれを愛撫しろといっているのだ

嫌悪の表情でOlのそれを見つめるセレスに、Olは彼女の手を引いて跪かせ、自らの物を握らせる。

歯を立てるなよ。立てたらその分、イーヴァンの身体に刃を立ててやる

嫌がるように頭に加えられていた力が、その言葉でふっと抜け一気に大人しくなる。

手はそのまま一定の速度で動かせ。舌は下から上へ、満遍なく這わせるのだ

セレスは頭を抑えられ、えずきながらも必死に手と舌でOlの物を愛撫した。

下手だな。まあ良い、勝手に楽しませてもらうぞ

Olは両手でセレスの頭をつかみ、秘部を犯すかのように腰を振って彼女の口の中に突き入れる。

んんっ、んぶぅっ、んぐっ!

口の中を奥まで蹂躙され、セレスはくぐもった悲鳴を上げるがOlはお構いなしに彼女の口内を陵辱する。

出すぞしっかりと飲めよ

そして、喉の奥に精を一気に解き放った。

んっんぐっ、が、はぁっ!! げほっ、ご、ほっ!

大量の精液にセレスは咳き込み、口を離して床に吐き出す。何とも言えない苦味と青臭さが彼女の鼻を突き、セレスはこれ以上ないほどの嫌悪感に包まれた。

しっかり飲めといっただろうまあ良い。どうせ後で嫌でも飲む羽目になるのだからな。さて、媚薬も回ってきたようだ。そこに横になって股を開け

セレスはなおも咳き込みながらも、火照る体をベッドに横たえた。Olは随分自信があるようだが、セレスにも自身を抑制する自信があった。

入れるぞ

Olはセレスの両脚をぐいと割り広げ、秘部に一気に突き入れた。自信ありげに言うだけあって、その一物はイーヴァンのものより太く硬く、媚薬で火照った身体に強烈な快感を与える。

セレスは無駄に抗わず、その快楽を素直に受け入れた。アールヴ達はその美しさから、時に人間達に捕らえられ、奴隷にされることがある。特にセレスは幼いころから美しく、そんな時の心得をいくつも教わっていた。

快楽に無理に抵抗しようとすれば、体力を失うのみ。抗わずに受け入れ、逃げる隙を伺う方が良い。媚薬を使っているせいもあるだろうが、確かにOlとの性交は生理的な嫌悪感を除けば強い快楽を彼女に与えていた。

しかし、心まで満たされるのは、イーヴァンとの交わりだけだ。どんなに快楽を与えられようと、セレスはその幸福感を知っている。心まで堕ちる可能性はない。

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