しかし、その色は同じように見えても千差万別だ。声と同じで、まったく同じという事はまずない。そんな中で、彼の魔力は天才の名を冠するラズでさえ己のものと見紛う程そっくりだった。

こんにちは

だからといって、別にそれが何かの役に立つとか、そういうわけではない。それはただの気まぐれだったのだろう。行き詰った頭で、どうかしていたのかもしれない。とにかくラズは気付くと彼の前に立ち、声をかけていた。

君、うちの子になる?

ぼんやりと少年はラズを見上げる。そして、ややあってこくりと頷いた。

まずは服を脱いで、そこの籠に入れて

言われるままに服を脱ぎ、裸身を晒した少年をラズは湯殿に放り込んだ。

湯殿の使い方はわかる?

ラズの問いに、少年は首を横に振った。風呂と言えばこの国では蒸し風呂が一般的であり、湯を満たしたラズの家の湯殿は一部の金持ちだけが持つ珍しいものだった。少年は一度も入った事が無いに違いない。

まあいいか。じゃあ、使い方を教えるから一度で覚えなさい

見たところ少年は精々7つか8つと言ったところだ。ラズは気にしない事にして、自らも服を脱いで裸になると彼を湯殿へと誘った。

まず最初に、湯を手桶ですくって身体にかけ清める

ラズは浴槽から湯を掬い少年に頭からかけ、己も湯を浴びた。

次に、身体に油を塗って肌かき器(ストリジル)で汚れを落とす

ラズは浴室の片隅に置かれた瓶から油を取り出し、少年の身体に塗ってやる。すると、少年の股間にぶら下がった小さなものが、ムクムクと大きく反り返った。

こんな幼い少年でもそう言った欲求を持つのか、とラズは思わず息を飲むが、気付かないふりをして彼の肌をストリジルと呼ばれる金属製のへらで強くこすった。

すると、面白いほどにぼろぼろと垢が擦り落とされる。湯殿は無論のこと、水浴びもろくにした事がなかったに違いなかった。

自分でやってみなさい

ラズが命じると、少年は頷いてストリジルを受け取り、見よう見まねで身体を擦り始める。擦り傷がところどころ痛むようであったが、彼は顔を顰めながらも全身の垢を存分に擦り落とした。

垢が落とせたら、もう一度湯を浴びて、浴槽に入る

ラズは少年に浴槽に入るよう命じ、自身の垢を落とし始めた。少年はラズから視線を逸らし、なるべく視界に入れないよう配慮しているようだった。

面白い。ラズは胸中でそう呟き、わざとその裸身を彼に見せ付けるかのように無防備に身体を擦り始めた。すると、少年は彼女の方を見ないようにしながらも、時折偶然を装って、或いは何気ない風でちらちらと彼女に目を向けた。

気付かれていないとでも思っているのだろうか。幼い少年の未熟で浅はかな欲求は、ラズの目に可笑しく可愛らしく映った。

そういえば、まだ名乗ってもいなかったね

湯を浴び終え、とりあえずラズの寝巻きを少年に被せてからラズは尋ねた。男の、子供用の服など彼女は当然持っていなかったのだ。彼が着ていた服と言うか、ぼろきれは酷い臭いが染み付いていたので、すぐさま捨てた。

私はラディクス。ラズと呼んでくれればいい。君は?

テオドア

いい名前ね

初めて少年の声を聞き、ラズは驚いた。想像していたよりもその声は遥かに低かったからだ。既に、声変わりが始まっている。

テオ、あなた何歳?

わからない。13、か、4だと思う

その言葉にラズは衝撃を受けた。思っていたより倍ほど大きい。栄養状態の悪さが、思った以上に彼の成長を妨げていたのだ。

その名前は捨てなさい。今日からあなたは、私の弟子。そうね

ラズは少し考えて言った。

今日から、アインと名乗りなさい。アイン・ソフ・Ol。それがあなたの名前。見習い魔術師として私の言う事を良く聞いて、働くのよ。そうすれば、毎日美味しいご飯を食べさせてあげるし魔術も教えてあげる。わかった?

アインはこくりと頷き、答える。

わかりましたよ。言葉から教えてあげないといけないようね

ラズは嘆息した。

さっきのもですか

うん?

ぽつりと、慣れない敬語で尋ねるアインにラズは目を向ける。

さっきの熱い水も、毎日?

そりゃあもちろん。私は不衛生なのは嫌いなの

反射的にそう答えてから、もしかして一緒に入る事を指しているのだろうか。とラズはふとそう思った。

果たして、その予感は半分当たっていた。アインが自分から積極的にそれを要求する事はなかったものの、彼はそれとなくラズと一緒に入浴したがった。

まだほんの小さな子供だと思っていた彼が、多くとも6つしか離れていないと知ったラズは少し迷ったが、結局彼と一緒に入浴する事を選んだ。

例え襲われたとしてもロクな魔術も使えず、貧相な身体の彼に腕力で負けるとは思えなかったし、何より顔を真っ赤にして顔を背けながら、それでもそっとチラチラとラズに視線を向ける彼の仕草がおかしかったからだ。

今まで、魔女と呼ばれ恐れられてきた彼女を女として見るものはいなかった。彼女の作る兵器がこの国を支えているのは疑いようの無い事実だったが、それ以上にその無慈悲で強力な兵器と、それを作り出す彼女に誰もが潜在的な恐怖を抱いていたのだ。

そんな中純真に彼女を慕い、時折垣間見せるアインの未成熟な情欲はラズにとって心地良いものだった。己がただの兵器ではなく、女であると言う実感。それは彼女の心を満たした。

アインは学もなく、身体も貧相な少年ではあったが頭は良かった。彼はすぐに家事全般を覚え、ラズの身の回りの世話を全てこなすようになっていった。料理、掃除、洗濯、その他諸々の家事を全て彼に任せ、ラズは研究に没頭した。

ラズはやや潔癖症のきらいを持つものの、掃除自体は苦手と言う困った性格をしていた。滅多に掃除はしないのだが、汚れているのは我慢ならない。仕方がないので数ヶ月に一度、ピカピカになるまで徹底的に掃除をするといった有様だ。

それが、甲斐甲斐しく働くアインの手によって、彼女の住む塔は常に端から端まで丹念に磨き上げられ、綺麗に整頓されるようになった。これはいい拾い物をしたとラズは喜び、彼を可愛がり、知りうる知識の全てを彼に与えた。

するとアインはまるで古布が水を吸うかのように彼女の知識を吸収し、半年も経つと彼女の助手として働けるほどになった。覚えの良い教え子は可愛いものだ。ラズはますます彼を気に入り、片時も離さず己の傍に置くようになった。

出来たー!

お疲れ様です、師匠

それはアインがラズの弟子となって、2年ほど経った日のことだった。

ラズはぐっと背筋を伸ばし、安堵のため息をつく。ここ数ヶ月、ずっと取り掛かっていた兵器の設計がようやく終わったのだ。彼女の見立てでは、これによって更に効率は3割ほど上がるはずだった。

アイン、お風呂は

既に用意できてます

ん、さっすが!

ラズは準備のいい愛弟子を誉め、彼を連れて湯殿へと向かった。いつもの様に手早く衣服を脱ぎ、浴室へと入る。疲れた身体に浴びる湯は心地良かったが、垢を落とすのは少々億劫だった。かといって、省略するという選択肢はない。彼女はずぼらだが清潔好きなのだ。

あー、ダルい。そうだ、アイン。あなたが洗ってよ

すっかり彼と共に入浴する事になれたラズは、何の気なしに弟子にそう頼んだ。

お、俺がですか?

うん。痛くしないでね

自分で湯殿を持つような裕福な層は、大抵奴隷を扱っている。ラズは奴隷があまり好きでないため雇ってはいなかったが、自分の身体はむしろ奴隷に洗わせる方が一般的だった。アインは奴隷ではないが、師であるラズに絶対服従であることは変わりない。彼女の命令はそれほど不自然なものではなかった。

失礼します

アインは香油を手に取ると、ぎこちない手つきでラズの身体に塗りつけ始める。その手の平の硬さと大きさに、ラズは唐突に彼が年齢相応の体付きに成長している事に気づいた。

毎日顔を突き合わせていたので気付かなかったが、ラズと寝食を共にし栄養状態が改善されたアインの身体はそれまでの仇をとるかのように急速に成長し、伸びていた。ラズの胸元くらいにあった彼の頭は、いつの間にか彼女とさほど変わらぬ高さになっている。

アインの腕は随分と太くなり、魔術の知識もラズには及ばないもののそれなりに習熟した。今彼がラズを無理やり襲おうと思えば、ラズは抵抗できないだろう。その事実と、そして何より、それがそれほど嫌ではない、という事実にラズは驚愕した。

アインはひたすら事務的な態度で、ラズの身体の汚れを丹念に、しかし優しく落としていく。

そのくらいで、もういいわ

急に気恥ずかしくなり、ラズは彼の身体をぐいと押した。驚いたように声を上げる彼の視線を思わず追うと、そこには彼自身が硬く怒張し、へそに張り付かんばかりに反り返っていた。

ラズの胸が高鳴り、早鐘を打つかの様に鼓動した。

私の裸を見て、こんなにしたの?

申し訳ありません!

興奮と恥辱に、アインは顔を耳まで真っ赤にして頭を下げた。

いけない子ね。師に欲情するなんて

ラズは挑発するかのように、アインの腕を取り、自らの腕を絡めた。心のどこかで、彼が自分に襲い掛かり、獣の様に犯すのを期待している事を彼女ははっきりと自覚した。

師匠

困惑し、困り果てた表情でアインは彼女の顔を見つめた。

私を抱きたい?

しばしの逡巡の後、アインはこくりと頷いた。

いいでしょう。でもしっかり、身体を清めてからね。我慢できる?

は、はい!

かすれた奇妙な声で返事する彼に、ラズはくすりと微笑みかけた。

身体をガチガチに緊張させ、焦る彼を見ているとラズの心には少しだけ余裕が生まれる。彼女は手馴れた風を装い、まるで何事もなかったかのように湯を浴びて浴槽へと身体を沈めた。

その内心ではこれから起こるであろう出来事に胸を高鳴らせ、ラズはアインの裸身にちらりと視線をやった。よくよく見てみれば彼の身体はいつの間にか随分男らしく逞しくなり、その肉槍は隠しようもなく硬く突き立っている。

あんなものが己の中に入るのだ、と思うと、ラズは不安と期待が綯交ぜになった何ともいえない気持ちになった。彼女は未だ、男を知らない身だったのだ。

やがて身体を清め、暖め終わった二人は連れ立ってラズの寝室へと向かった。その際ラズはこっそりと香油の瓶を取り、夜着の中に隠した。

さぁ、アイン。いらっしゃい

ラズは秘部にその油を一掬い塗りつけると、ベッドに横たわり弟子を誘った。

師匠っ!

堪らずアインはラズに覆いかぶさり、その唇にむしゃぶりついた。

慌てないで

逸り立つアインの頬をそっと撫で囁くと、ラズは改めて彼に口づけ舌を差し入れた。ぎこちない動きでアインはそれに応える。

いいわきて

ごくりと喉を鳴らし、アインはその剛直をラズの秘部に押し当てた。

ここ

その先端の位置をそっと己の中心に導き、ラズは興奮と期待、そしてほんの少しの期待に身を震わせた。アインはぐっと力を入れ、彼女の奥まで一気に腰を突き入れた。

っ、う、アイン! 女の身体は、もっと優しく、扱うものよ

油でたっぷりとぬるみを帯びたそこに、挿入自体はスムーズに行われた。破瓜の痛みが、じんわりとラズの胎内に広がる。それは純潔を失ったが故の痛みだったが、アインは己の技術の未熟さゆえに彼女に苦痛を与えたのだと勘違いした。

す、すみません

もっとゆっくりね

こくりと頷き、彼は意識してゆっくりと腰を動かした。一突きごとに痺れるような快感が股間から走り全身を貫く。欲望の赴くままにひたすら突き入れたくなる気持ちを、彼は師の為に必死で堪えた。

んいいわ、もう少し早くしても

ラズはアインの首に腕を回し、甘く息を吐いた。痛みは徐々に引き、かわりに甘い疼きが胎の奥から湧き上がってくる。アインは頷き、ゆっくりと抽送の速度をはやめていく。

師匠! 俺、もうっ!

アインはぎゅっとラズを抱きかかえ、切なげに声をあげた。

アイン! ええ、いいわ、出しなさいっ!受け止めて、あげる!

彼の身体を抱き返し、ラズは言った。アインの身体が震え数度力強く突き入れながら、胎内に熱いものが満ちていくのをラズは感じた。

それから、彼女達の生活は一変した。二人は夜毎に肌を重ね、寝室で、浴室で、研究室で、彼らの暮らす搭の中のありとあらゆる場所で愛を交わした。

ラズにとってアインは最愛の弟子であり、かけがえの無い恋人となり、アインにとってラズは唯一無二の存在となった。

ラズって呼んでって言ってるでしょう?

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